愛を込めて花束を-黄瀬涼太-

□見て、見ぬふり
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明日から学校生活が始まる。

今日で夏休みは終わりだ。



夏休み最終日だからこそ気合を入れて練習―――!


と思いきや、前日の練習の後に「明日は休み」と赤司が言った。


周りのみんなはあっさり納得して各自解散し始めた。




「な、何でなんスか!?
 せっかく最後の休みなのに...」


「あれ?知らなかったのきーちゃん。
 こういう長期休日の最終日は節目として自由に過ごすっていう帝光バスケ部の伝統だよ」


スケジュール帳を持って黄瀬の横に立ったのは桃井。


「そ、そうなんスか...?」


「うん、リフレッシュ休暇だよね。
 青峰君みたいな人はその一日で夏休みの課題を終わらせたり、テツ君みたいな人は誰かと外出したり!」


えへへ〜と頬を赤らめて言う桃井。



...なるほど、明日は黒子っちは桃っちとデートっスか




「テツ君!
 明日どこか出かけるの?」


「はい、ちょっと授業ノートがなくなりそうなので文房具屋に」


「わたしも行く〜!!」



あ、デートというか...ついていくんスね



「じゃあ、明日は一緒に昼食を食べながらでもどうだい?」


こっちもスか


「そうだね、ぁ...ちょっと雑貨店にも行きたいかも。
 最近行ってないんだよね」


...あれ?この声



「わかった、午後はそっちに行こう。
 ...明日の十一時頃待ち合わせで大丈夫かい?」


「オッケー」



赤司っちと...あの子



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