愛を込めて花束を-黄瀬涼太-
□見て、見ぬふり
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「ん...」
カーテンから薄らと光が漏れている。
(朝、スか...)
時計を見ると午前九時を回り始めたところ。
「久々にゆっくり起きた気がするっス...」
携帯を開くと新着メールはなし。
スケジュール帳を開いても部活も、モデルの仕事も入っていない。
穴が開いたような、この久々の感覚。
それを埋めるかのように、黄瀬は何となく街をふらつくことにした。
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