東方神起


□青い契り
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どれだけの時間
ここにいただろう…






もぅ帰ろう…と
何度心の中で唱えただろう






見慣れた壁の色

見慣れたキッチン

見慣れた家具の配置

見慣れた夜景





そして







見慣れた二人の写真…








JJ 「 … フッ …
    馬鹿みたい… 」








写真に写る二人の顔を
そっと指先でなぞり
鼻で笑ってみせた







JJ 「 こんなの…
   何の意味もない… 」







その指先で
そのままフレームをスッ… と
押し滑らせた







  ―― カシャン! ――







ガラスが小さく飛び散って

二人の顔はガラスの罅(ひび)の奥で変わらない笑顔のままで…



見下ろすオレを見つめて
せせら笑ってるみたいだ








JJ 「 … かえろ … 」








今度こそ!

気持ちが変わらないうちにここを出るんだ!




キッチンに背を向ける





一歩… また一歩…






足取りは鉛のように重い





部屋のドアまでたどり着き照明のスイッチに手をかけた




ほんの少し振り返り
テレビと向かい合わせで置かれたソファーと 見飽きた夜景に視線を流した






窓の外は 雪…






JJ 「 ……… 」






瞳を伏せ
指先に力を込めた







   ―― カチッ…







暗くなった部屋に背を向け
玄関へと続く廊下を虚しく見つめながら 歩みを進めた







部屋から玄関まで それほど遠くはないのに

今日のオレには 果てしなく険しい道のりのように感じた






重い足を引きずるようにして ようやく玄関先に立ち

脇にポツンと立っている
コートスタンドに手を伸ばす





自分が纏(まと)ってきた 黒のダウンと

昨日しまい忘れた
カーキ色のユノのジャンパー…





ダウンを取ろうとして伸ばした指先が

その意思に反して
カーキ色のジャンパーに伸びる








JJ 「 …… ユノ …… 」








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