暗殺教室

□集会の時間
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──月に一度の全校集会

僕らE組には……

気が重くなるイベントだ─


ルリもカエデと体育館へとやって来た。
クスクスと笑う声が雨のように聞こえて来る。
何故笑われるか椚ヶ丘中学校に来て初めて全校で集まるのでまさかここまで笑われるとは思っていなかった。


──E組の差別待遇はここでも同じ

僕らはそれに長々と耐えなければならない──


校長の演説が始まっている。

「……要するに君たちは全国から選りすぐられたエリートです
この校長が保証します

……が慢心は大敵です

油断してると……
どうしようもない誰かさん達みたいになっちゃいますよ」

体育館中に笑いの嵐が巻き起こった。

「こら君達笑いすぎ!!校長先生も言い過ぎました」

「渚、そーいやカルマは?」

「サボり」

菅谷が前にいる渚に尋ねた。

「集会フケて罰喰らっても痛くもかゆくもないってさ
成績良くて素行不良ってこういう時羨ましいよ」

ルリは笑いの嵐の中列を外れて真っ直ぐに舞台袖に向かった。

「続いて生徒会からの発表です
生徒会は準備を始めて下さい」

それと同じタイミングで後ろから烏間先生が入ってきた。

「……誰だあの先生」

「シュッとしててカッコいい〜〜」

全校の注目の的になった。

「E組の(表向き)担任の烏間です
別校舎なのでこの場を借りてご挨拶をと」

「あ……はい、よろしく」

声をかけられた女の先生は頬を赤らめた。

E組と烏間先生が仲良くしているのをみて他クラスは少し嫉妬していた。

そこへビッチ先生。
大きな胸に男達は大興奮。
その胸に押し付けられる渚を見て嫉妬。

「……はいっ今皆さんに配ったプリントが生徒会行事の詳細です」

生徒会の人がマイクの前に立った。

「え?」

「え……何?俺らの分は?」

E組のプリントだけなくてそわそわしている。

「……すいません、E組の分まだなんですが」

磯貝が手を挙げた。

「え、無い?おかしーな……

ごめんなさーい3年E組の分忘れたみたい
すいませんけど全部記憶して帰ってくださーい」

また笑いの嵐の中にE組は閉じ込められた。

「ホラE組の人は記憶力も鍛えた方がいいと思うし」

「……なによこれ陰湿ねぇ」

烏間先生もビッチ先生も異常な空気に顔をしかめた。

『はいはーい、ちょっとしっつれーい!!』

生徒会の人が止めようとしている人物はE組の金髪少女。ルリだ。

「「「「「(ルリ/ちゃん!!)」」」」」

全員が驚いた。

「あの子誰?」

「さぁ?」

「E組にいたわよ」

その発言によってルリは罵声を浴びることになった。

「何やってんだよE組!!」

「今すぐステージから降りろ!!」

マイクを手に取るルリ。

『椚ヶ丘中学校3年E組以外に伝えます!!』

ニッコリと3年E組以外に笑いかけた。

『バカヤローーーーッ!!!

……3年E組の皆を馬鹿にするなよ?
次、笑ったらその口喋れなくさせてあげるから』

全校の空気が凍ってしまった。
烏間先生からの視線が冷たい。

そしてE組に向かって指パッチンをすると、彼らに手書きのプリントが配られた。

「磯貝くん
問題無いようですねぇ
手書きのコピーが全員分あるようですし
ちなみにルリさんの提案ですよ」

「…………はい

あ、プリントあるんで続けて下さーい」

磯貝が声をあげれば学校中が驚きルリが笑って親指をぐっと立てる。

「え?あ……うそ、なんで!?
誰だよ笑い所潰した奴!!
あ……いやゴホンでは続けます」

そこでルリもステージを降りた。
殺せんせーは烏間先生に怒られていて、ビッチ先生は殺そうとしていた。

「……女の先生がつれてかれた
……わけわからん」

烏間先生に外へ追い出された。

「はは、しょーがねーなビッチ先生は」

E組が笑うと不機嫌そうにする学校中。
そして、全校集会は終わった。

「先行ってるぞ渚!ルリ!」

「うんジュース買ったらすぐ行くよ」

『あたしも!』

二人と別れて自動販売機へ向かう。

「そういえば殺せんせーと何か企んでたんだね」

『えっ?なんのこと?』

わざとらしくとぼけてみる。

「…………すっきりしたよ、ありがとう」

『へへ』

お礼を言われて少し照れながら笑う。

自動販売機でジュースを買っていると見た事ある人物に声をかけられた。

「……おい渚

おまえらさー……ちょっと調子乗ってない?」

「集会中に笑ったりして周りの迷惑考えろよ
それにそこの金髪もいきなりステージあがってなんのつもりだよ
あんなの脅しのつもりか?」

眼鏡とそばかすが渚とルリを言葉で追い詰めていった。
そして体も壁に追い詰めた。

「E組はE組らしくした向いてろよ」

「どうせ猛人生詰んでんだからよ」

「…………」

黙りこくった2人。
その現場に烏間先生が通りかかって止めようとしたがそれを殺せんせーに止められた。

「なんとか言えよE組!!殺すぞ!!」

そばかすが渚のネクタイを掴んだ。

「(殺す……?

殺す……

……殺す……か)」

クスッと笑った。

「殺そうなんてしたこと無いくせに」

そばかすと眼鏡はぞっとして渚から手を離した。
それを見た渚とルリはその場から歩き去った。

友人とカエデに追いついて一緒に帰った。










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