暗殺教室

□第3話
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「そこで問題です木村君。この四本の触手のうちの仲間外れは?」

ルリが転入した日の1時間目は、生徒達との交流会。そして2時間目は早速英語の授業。先生は触手を変色させ、木村に問う。

「…青い触手?」

「正解!!青の例文のwhoだけが関係詞です」


──何で僕等がこんな状況になったのか。──


「ね、渚」

カエデは隣の席で頬杖を付いて授業を受ける渚に声をかけた。そして窓の外を指差す。

「昼だけど出てるね、三日月」


──3年生の初め、僕等は2つの事件に同時に遭った。──


《月が!!爆発して7割方蒸発しました!!我々らもう一生、三日月しか見れないのです!!》

ニュース速報で報道されたこのニュース。正直にとても驚いた。しかし何処かで他人事だった。

しかし、後日。

「初めまして。私が月を爆った犯人です。来年には地球も爆る予定です。君達の担任になったので、どうぞよろしく」

黄色いタコのような生物が、スーツに身を固めた人達と共にやって来てそう言った。


──まず5・6か所ツッコませろ!!クラス全員そう思った。──


「防衛省の烏間という者だ。まずはここからの話は国家機密だと理解頂きたい。単刀直入に言う。この怪物を君達に殺して欲しい!!」

1人の男─烏間の爆弾発言に全員が目を見開いた。現実からかけ離れ過ぎていて、冗談にしか聞こえない。

「…え、何スか?そいつ攻めて来た宇宙人か何かスか?」

「失礼な!生まれも育ちも地球ですよ」

黄色いタコは、顔を真っ赤にさせて怒った。

「詳しい事を話せないのは申し訳ないが、こいつが言った事は真実だ。月を壊したこの生物は、来年の3月地球をも破壊する。この事を知っているのは各国首脳だけ。世界がパニックになる前に…秘密裏にこいつを殺す努力をしている。つまり」

烏間は懐からナイフをとりだし、黄色いタコに向かって攻撃をする。

「暗殺だ」

黄色いタコは目にも止まらぬ速さで躱しながら、ピンセットやハサミで烏間の眉毛を手入れする。

「だが、こいつはとにかく速い!!殺すどころか眉毛の手入れをされてる始末だ!!丁寧にな!!満月を三日月に変えるほどのパワーを持つ超生物だ。最高速度は実にマッハ20!!つまり、こいつが本気で逃げれば、我々は破滅の時まで手も足も出ない」

黄色いタコは手入れ道具をしまいながら、言う。

「ま、それでは面白くないのでね。私から国に提案したのです。殺されるのはゴメンですが…椚ヶ丘中学校3年E組の担任ならやってもいいと」










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