暗殺教室

□第6話
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ブニョンッブニョンッ

6時間目は小テスト。生徒がテストに集中しているのにも関わらず、奇妙な音が響いている。

「さっきから何やってんだ、殺せんせー?」

ブニョンッ

「さぁ…」

ブニョンッ

「壁パンじゃない?」

ブニョンッブニョンッ

「ああ…さっきカルマにおちょくられて、ムカついてるのか」

ブニョンッブニョンッ

「触手がやわらかいから、壁にダメージ行ってないな」

【殺せんせーの弱点Cパンチがヤワい】

いつまでも、触手で壁を殴り続ける殺せんせー。

「ブニョンブニョンうるさいよ、殺せんせー!!小テスト中なんだから!!」

「こ、これは失礼!!」

痺れを切らした岡野が怒鳴った。

教室の後方では、寺坂達が席の近いカルマを挑発している。

「よォ、カルマァ。あのバケモン怒らせてどーなっても、知らねーぞー」

「…」

「またおうちにこもってた方が、良いんじゃなーい」

「殺されかけたら怒るのは当たり前じゃん。寺坂、しくじってちびっちゃった、誰かの時と違ってさ」

挑発を挑発で返され、寺坂は顔を赤くしながら、机をドンと叩いて怒鳴る。

「な、ちびってねーよ!!テメ、ケンカ売ってんのか!!」

「こらそこ!!テスト中に大きな音、立てない!!」

「(自分の触手に言ってくれ)」

顔を赤くして怒る殺せんせーに、胸中そうツッコんだ者は多かっただろう。

「ごめんごめん、殺せんせー。俺もう終わったからさ、ジェラート食って静かにしてるわ」

何処から取り出したのか、カルマは片手に持ったジェラートを見せた。

そんな彼に、教師である殺せんせーは注意をするが、

「ダメですよ。授業中にそんなもの、まったく。どこでも買って来て…」

しかし、それは何だか見た事がある物。

「!!そっ、それは昨日先生が、イタリア行って買ったやつ!!」

「「「(お前のかよ!!)」」」

クラス中が胸中、声を揃えた。

「あ、ごめーん。教員室で冷やしてあったからさ」

カルマは特に反省する様子も無さそうにニコニコと笑い、ジェラートを舐める。

「ごめんじゃ済みません!!溶けないように苦労して、寒い成層圏を飛んで来たのに!!」

「へー……で、どうすんの?殴る?」

「殴りません!!残りを先生が舐めるだけです!!」

「……」

殺せんせーは青筋を立てつつカルマの元へズンズンと向かう。

刹那、



バチュッ



「!!」

カルマまでもう一歩という所で、足の触手が1本溶けた。


──対先生BB弾が…いつの間にか床に!!──










ーー
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