暗殺教室
□第8話
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そして深夜。丁度日付が変わる頃。
プルルルル
ルリの部屋に響くコール音。
寝ていた彼女は薄ら目を開けると、気だるそうにスマホを手に取る。
『…』
画面に表示された登録名は【マネージャー】。ルリは面倒くさそうにそれを耳元に当てた。
『…もしもし』
《遺言は?》
唐突の言葉の意味を理解したルリは体を起こして、ベッドから降りる。
『…はははっ、残す相手もいないね』
《どんな任務も遂行して来た君が、標的に手も出そうとしないなんて思ってなかったよ。「生体兵器」さん》
『…「生体兵器」…ねぇ…。そうだ、やっぱり、今までのマネージャーの中で1番付き合いの長い君に一言だけ言っておきたいな』
《…?》
『弾をあたしに正確に当てたいからって言って、そんなに目立った所にいちゃ駄目だよ?狙撃手(スナイパー)さん?』
「…!!?」
電話越しにでは無く耳元で聞こえた声と、首元で鈍く光るナイフにマネージャーは目を見開いて驚く。
ルリの居る部屋から自分の潜んでいる建物までには、明らかに距離があった。
その上、この深夜の暗闇。
居場所が特定されるとは思てもみなかった。
何故。どうして。どうやって。
『遺言は?』
疑問でいっぱいの頭。
「何故ここが分かっ…」
ズシャ…!!
静かに切り裂かれた首元。崩れ落ちるマネージャー。
『尚、質問は受け付けておりませんので』
にたり。そう笑ったルリは口許に付いた返り血を舌で舐めた。
『…漸くうるさい奴が消えた…』
ルリの情報を得た暗殺者のは、自ら彼女のマネージャーに志願する。
その暗殺者の殆どが手練れである為に、彼女もマネージャー業を任せる。
しかし、彼等の本当の狙いはルリの暗殺。
ルリが暗殺者の狙いを知った上で、手を組む理由は同業者を減らす為。
結局はお互いにお互いを殺すのが目的。
殺される前に殺すまで。
『さぁてと、標的(コロセンセー)はあたしのペースで殺して行くとしますかねぇ…』
ーー