刻の学園

□転校生sideA
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「……全く。今度からは、呼び出しを受けたら、職員室に顔を出してください。」
モランを職員室に連れ帰ると、ロイは早速叱り始めた。
今の内に帰りたいところだが、報告が済んでないない為に帰るに帰れない。
「トホホ…以後、気をつけるのであります……。」
モランが反省の言葉を口にしたところで叱り終えたらしいロイはこちらを向いた。
「とにかく、助かりました。これが今回の報酬です。」
そう言われればケープを渡される。


―――これ、女物じゃねぇ…?


そう思ってロイを見ると
「先程立ちくらみを起こして倒れかけていたじゃないですか。その為に。」
ロイは笑顔だ。
正確に言えばかなり胡散臭い笑顔だ。
「……アリガトウゴザイマス」
多分、今の俺は物凄くロイを睨んでいることだろう。
しかし、この教師は何言っても無駄だ、と思って溜息。
「…自室に帰る。」
「そうしてください。」
送り出されつつ、職員室を後にした
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