刻の学園
□転校生sideL
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「マーチンさん。」
「あぁ、レイおかえりー。で、何の用事だって?」
マーチンさんは笑顔で迎えてくれた。
私はマーチンさんの問いに答える。
「転校生さんの事についてでした。今、探してるんですけど、心当たりありません?」
「転校生?」
そこからは二度デマを繰り返した。
「転校生?うーん。わかんない。けど、生徒なら普通は教室にいるものなんじゃないの?」
「学園内で見ないって事は…探検に出ているのでは無いかしら?」
「そうかもね。丁度さっき、ロレッタが外から帰って来たみたいだよ。聞いてみたらどう?」
「転校生?それならさっき、大平原オリジンに入っていくのを見た。」
と、行き先がわかったところで情報収集をやめ、玄関で纏める。
転校生の情報も若干ながら集まった。
人当たりがいいという事。
美人さん(?)だという事。
でも、一番引っ掛かったのは
「ちょっと…怖い顔してた。」
と言う、ロレッタさんの言葉だ。
すこし、会うのが怖くなった。