遠い日の約束〜完結〜

□八章
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私はこの森この場所で生まれた。
だから生みの親はいない…いないけどずっと動物達に囲まれながら育ったから寂しくなかった。
食べ物や飲み物もここにはたくさんある。ややこの時はそこの竹の飲み物をお猿さんや熊達が与えてくれた。
驚きだよね。ふふ。

少し前に二人の人間にあった。
一人は大きくて、頭に布を巻いた男の人だった。あちこち怪我をしてて痛々しかった。相手を驚かさないよう声かけながら近寄って怪我に触れた。
そしたら治っていくし私も相手もびっくり…私に治す力があるってこと自分でもはじめて知った。
その男の人と少し話した。私自身あまり話せなかったけど、言ってることは分かった。
帰りに私は穀物や果実を渡した。相手は驚いてたけど…

もう一人は細身で紅くい目をしてた。
その人から血の匂いがすごくて、こちらが気持ち悪くなるぐらい…
怪我してる感じじゃなかった。声かけたら殺されるんじゃないかってぐらい睨まれてね。でも、目が悲しそうだった。悲しいの?って聞いたら驚いた顔して、「そう見えますか?」って言ってた。あまり儚く、寂しそうに笑うから抱きしめて大丈夫だよ!って言って…それからその人とも話した。前よりかは話せたからたくさん話した。お別れの時名前聞かれて、名前がなくて困ってた私に「やよい」って付けてくれた。すごく嬉しくて、はしゃいだら笑ってくれて、さらに嬉しくなった。
その人にも穀物と果実を渡したら、また会おうって言ってくれた。
二人の男の人に、うちへ来ないか言われたけど、この森が私の家だからいいって言ったんだ。また会う約束して…
それからは会えてないけど…

私自身治癒も出来るけど、頭に描くよう集中すると水だけある程度操れるみたいなの…今練習中な事もあるけど…

私ね柱間やマダラに会えて幸せだよ!
やよいはたくさん話していた。
やよいの笑顔をみて、柱間とマダラは自分達の親を思い出す。
何時だったか、親が帰ってきた時、珍しい穀物や果物を持って帰ってきた。一口食べるとチャクラや体力が回復し体が軽くなった。不思議と心も落ち着く。
父親が語ってくれた事があった。森に面白い女の子がいると…
その話はあまり気にしなかったが、珍しく父が穏やかな顔をしていた事だけ覚えていた。

やよいは話を止め、外を見た。
二人も見るとそれは見事綺麗な夕陽だった。
柱間とマダラはハッとし、帰らなくてはとバタバタと用意しはじめた。
「やよい…ありがとう。話してくれて。」
「やよいは一人じゃないからな!俺達がいる。俺達は三人で一つぞ!」  「!ありがとう。マダラ、柱間」 

二人はやよいから果実をもらい、別れた。また明日、あの場所で、あの時間にと約束して。
柱間side

「柱間!遅いぞ!今何時だと思っている。」
父にきつく言われたが、反抗はしなかった。
袋の包みを聞かれ渡し、父が中を見た。
驚いたように柱間を見る。
「会ったのか…あの子に…」
「会った…なあ、父上が言っていた女の子って「柱間」」
「…これは大事にとっときなさい」
「…はい」

同じようなやり取りが双方であったことは互い知らなかった。

「柱間」
「マダラ」

「「3日間外出禁止だ、反省しなさい」」

「「!!?」」

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