遠い日の約束〜完結〜

□九章
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次の日やよいは二人に会えるのが楽しみだった。ちょっとした木の実や飲み物を持ち、急いであの場所にきた。

「あれ?いないな…」キョロキョロ見渡すが二人はいない…
そのうち来るだろうと待った。
待てど待てど来ず日が暮れ始めたので帰った。
「なんかあったのかな…」
やよいは不安になりつつも明日に期待しようと思わずなおした。

次の日も期待し行ったが居なかった。
さすがに落ち込む…
戦っていう事をしてるんじゃないかと嫌な考えしか浮かばない…なかなか寝付けなかった。

朝になり約束の場所へ行こうか迷った。また居なかったらどうしよう…マダラや柱の顔が浮かんでは消える。
足が重い…気持ちが乗らない…二人を信じたいのに…
下の川にいき顔を洗う。情けない顔した自分が映る。
泣いてはダメだと思いつつ、ボロボロと涙が溢れ頬を伝う。
花が咲き誇っているとこまで歩き、腰を下ろす。
花を見つめながら再び泣きそうになる。

「やよい!!」
振り向くとマダラと柱間が息を切らせて立っていた。
「悪かったな…待たせてしまって。」
「本当に悪かった!!申し訳ない!!」
二人は謝っていたが、やよいの耳には入らなかった。
「やよい…?」
やよいは顔をくしゃくしゃにし、涙を流しながら二人に抱きつき押し倒した。
突然だったせいかマダラや柱間も倒れこんでしまった。
「マダラと柱間の馬鹿!!ずっと待ってたのに…来なくて、不安だった!もう二度と会えないんじゃないかって!」
やよいは思いのたけを二人にぶつけた。二人は顔を見合わせて、困った様に、でも優しく背中や頭を撫でてくれた。

「やよい…顔があんまりぞ…」
「おい、柱間。もう少し言い方があるだろうが…やよい、目がパンパンだ。川で冷やせ…」
「… 柱間もマダラも最低…」
「「え!!?」」
やよいは二人を残して川で顔を洗う。二人を見ると、落ち込んでいる柱間が怒ってるマダラと言い争ってた。
そんな二人に特大の水を上からかけてやり、ずぶ濡れになった二人を見てやよいは、ようやくいつものように笑った。
「やよい!!てめー!やりやがったな!」
「仕返しさせて頂くぞ!!」
やよいは二人に追いかけられながらも山を駆けていき、二人もやよいを追いかける。
やよいが行き着いた先は断崖絶壁の森が見渡せる場所だ。
「ここに俺達の里をつくるんだ。」
マダラが横にいた。
「里って ? 」
「今は個々の一族同士が戦い、憎しみあい、殺しあっている。皆、一族が滅びないよう必死なんだ。それぞれ一族の誇りもある。だが…それでは戦いは終わらない」
「実際…滅んでしまった一族もある。俺達で誰にも負けない力つける。そしたら、大人も聞き入れるだろう。子供が戦いに行かない、皆安心して平和に暮らしていける…そんな里を柱間と俺とやよいの三人で作るんだ!!」
柱間とマダラを見ると二人は真剣な顔でやよいを見ていた。
「三人で一つぞ!」
「やよいも来い」
二人に手を出されやよいも心に決めた。「私達の里を…絶対に」

マダラと柱間に負けないぐらい強く、そして二人の夢の支えになる

三人はその後夢をかたり、修業を日暮れに近くなるまでしていた。

「柱間!ちょっ…待って!」
「待ったら修業にならねーだろうが!! 」
「やよい強くなれ…いくぞ!」

やよいはマダラに続いて柱間の体術の相手をし、ヘロヘロになったが、負けず嫌いだった。

そんな三人を遠くから見ていた二人がいた。

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