遠い日の約束〜完結〜
□三章
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「はぁはぁ…だー!!遅れちまった!!くそ!!」
木から木へと飛び移り先を急ぐ少年がいた。頭は無造作に跳ね、眼光が鋭いが優しい瞳の持ち主だ。
年は10過ぎだろうか。
数刻前
「兄さん…どこいくの?」
「!!?」ドキ
裏口からこっそりと友人と会っている場所へ向かおうとした矢先の事…
見つかってしまった
弟のうちはイズナに
「あー…修行しに「裏口から?」……」
「…」
「…;」
イズナの探る目は全て見透かされそうなほど、視線をそらさず、まっすぐ兄をみていた。
「…表からだと父上や大人がうるさいだろ」
当たり前だ。なぜなら今は戦国の世。
子供さえ容赦はされない。
己の身を守るには己に力がいる。強くなくては生きれない。守りたいものも守れない。
子供の頃から血の滲む修行をせざるを得なかった。
誰もが平和という夢をみながら…
「たまには…修行つけてよ」
「ふぅ…少しだけだぞ」
「!ありがとう!兄さん!!」
俺はいつもイズナに甘いなっと、しかし、嬉しくもあった。
夢中になりすぎ約束の時間を少し過ぎてしまい、慌てるも平常心でイズナに一言告げ、約束の場所へと急ぐ。
川岸についたがまだ誰もいなかった。
少年は疲れたのか大の字で倒れた。
しばらく空を見上げていると
「あなた誰?大丈夫?」
「!!?」
すぐさま飛び起き距離をとる
チャクラを感じなかった。なぜ、気づけなかったのか等疑問が涌き出る。
「誰だ!!」クナイを構え、殺気を出す
「私はやよいだよ」
少女は赤毛のブラウンの髪にエメラルドの瞳をしていた
ふわっと笑う姿は全てを慈しむような、優しく包み込むような笑顔だった。
チャクラを感じない、一般人か…。
安心した少年はクナイを下ろす。
「悪かったな。…マダラだ」
「マダラ…マダラ」ブツブツ
少女は繰り返し覚えたとこで
「マダラ君って呼んでいい?」
「マダラでいい…やよいでいいか?」
少女は宜しくと笑った
マダラはその姿に不覚にも目が離せなかった。