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□第3話
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キルアの爆弾により先頭集団に追いついたヒリア達は走り続けていた。ゴンとキルアは先頭で、ヒリアとクラピカとレオリオはそれよりも少し後ろを走っていた。
「そういえば、ヒリアは先ほどの罠が通じていなかったみたいだが、何か特殊な訓練でも受けていたのか?」
『違うよ。多分私が記憶喪失だからだと思う。』
「すまない....」
『気にしないで。記憶喪失だった私を師匠が見つけてくれて、森で育ったから寂しい思いはしてないし!』
クラピカの顔が歪んだのを見てヒリアは慌てて笑顔を見せる。
『クラピカはなぜハンターに成りたいの?』
「私は、クルタ族の生き残りだ。」
クラピカはヒリアにクルタ族が幻影旅団によって滅亡させられたこと、彼らを捕らえ奪われた緋の目を取り戻すためにブラックリストハンターを志望していると話した。
『そうなの.....』
話を聞いたヒリアはなんともやるせない気持ちを覚えた。
「おいおいそんな顔をさせるために話したのではないぞ。」
『ごめんなさい。』
「いいのだよ。」
今にも泣きそうなヒリアの頭をクラピカは優しく撫でた。