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□第6話
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飛行船が夜空をゆったりと進む中、ヒリアの鼓動は早く刻まれ過ぎていた。なぜ、クラピカが守ると言ったのか、その意味がわからないでいたのだ。
『あの...クラピカ?』
「すまない。困らせてしまって。」
『そうじゃないわ。嬉しいの。でも、いきなりだったからどうしてかなって。』
「...私は、君が側で笑っていると不思議な気持ちになるのだ。私の孤独な苦しみや果てしない怒りを優しく包み、こんな私自身を受け入れてくれるような気分になる。」
クラピカは今までどれだけ自分の感情を押し殺してきたのだろうか。ヒリアは胸が張り裂けそうな痛みを感じていた。
『クラピカ....。』
「さて、そろそろ戻ってやらないとレオリオが煩いぞ。」
椅子から立ち上がり歩き出そうとしたクラピカにヒリアは言う。
『クラピカ!私も誓ってもいい?あなたの側にいると。』
「ああ。」
笑顔で答えるクラピカと共にヒリアは並んで歩きだした。