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□僕が貴方を望むから
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Q.僕は今何処に居るでしょう?
A.小船@見渡す限りの大海原
マジでここ何処ですか。変哲無い日常、いつもの様に布団に入って寝た筈なのに…なんで海?なんで船?酔いますよ?酔っちゃいますよ?いいの?
…あーあ、それにしても綺麗な海ですねー。僕の知ってる海って濁った汚い海なんですよねー。あー綺麗。ホント綺麗。マジで綺麗だから誰か僕の状況を説明して下さい。おねがいします。
いくら願ったって海が答えてくれる訳も無く、答えてくれる第三者がいる訳でもなく。
改めまして、初めまして。僕は夜神 葉月(12歳性別男)。今僕は1人乗り用の小船に揺られて大海原を漂っています。いや、一般的に言えば漂流している、が的確でしょうか。何故そんな状況に陥っているのか…残念ながら僕には分かりません。何故なら目が覚めたら既に、だったのですから。オカシイですね。ちゃんと布団に入って寝た筈だったんですが。オカシイと言えば新聞を売るカモメに遭遇しました。新聞を買って(ああ、お金は小さな袋にいくらか入っていたのを使わせて頂きました。見慣れない金貨でしたね)見てみれば馴染みない言葉の羅列羅列羅列。
ぐらんどらいん?え、何処かの道?
アクマノミ?クマノミってニモ?
わんぴーす?女子が着るやつ?
さて、現実逃避もここまでにして…これからどうしましょう?一部の新聞だけで得られる知識なんて僅か。そもそもこの新聞自体真実味がありません。作り物?だとしたらドッキリ?いやいや僕にドッキリ仕掛ける人なんて居ませんし。それに大海賊時代って……
それ何てファンタジー?(笑)
まるで異世界にでも居る様な気分ですね。でもまぁ取り敢えず、眠くなってきたんで寝ますか。もし船が転覆して海に投げ出されてそのまま死んでしまっても問題無いでしょう。それが運命だったと言ってしまえばそれまでですし。
どうせ僕はひとりぼっちなのですから。
そして僕はそのまま意識を手放した。
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