奏
□一章、五分
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「クロ〜。 そんなに食べると喉に詰まるぞ？」
クロはよく食べる。
シロとラウンの分を横取りしてまで食べる。
「シロ……これ食うか？」
餌を横取りされた時、ラウンは吠える。
でもシロは少し臆病で、何も言わずに丸くなる。
そんなシロが可哀想で可哀想で……。
「シロ〜……美味いか？」
そう聞いたところで、シロは吠えない。
何があってもと言ってもいいぐらい、全く吠えない。
「……たまには吠えても良いんだぞ？シロ」
そう言った直後に吠えるのがラウン。
「ラウンは少し吠えすぎなぐらいだけどな……」
そんな一人と三匹。
就寝時間です。