防人を護る歌を歌いましょう

□03
2ページ/5ページ




翼side



緒川さんが迎えに帰ってきた
けれど…心はいなかった
どうやらあの緒川さんから逃げ切れたらしい
でも、どうして…いや、今はそんなことどうでもいい
あの子のふざけた行動を…奏のガングニールを纏って…
腹が立つ…



翼「珍しいですね。緒川さんが取りこぼすなんて」

緒川「いや…卑怯な手を使われてしまって」

翼「え?」

緒川「ストーカーだと街の中で叫ばれたんですよ」

翼「それは…災難ですね」

緒川「端末を破壊されたことによって追跡は不可能です」

翼「最初からその為に破壊したのね」



元々様子がおかしいのはわかっていた
だから、音楽活動もさせないようにしているんだと思っていた
だけど…収録の最中…心の話題が出た




「翼ちゃんは知ってるかい?」

翼「何をですか?」

「雷帝心ちゃんね。音楽から離れるって噂が出てることだよ」

翼「え…」

「ここ1ヶ月活動していないようだし、世間からは雷帝心は風鳴翼に勝てないから姿を消したんだと言われているようだね」




私は知らなかった…いや、そこで初めて知った事だった
マネージャーが代わったとたん…彼女の姿が見えなくなったと
そして…発売するはずのシングルも取り消しになったこと
彼女の持つラジオも終わり…雷帝心は世間から身を隠すように消えたと…

私はどうして活動していないのか疑問には思わなかった
だけど…それが強制的にされているのであれば…もしくわ…







次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ