防人を護る歌を歌いましょう

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心「未来ちゃんは響と親友なんだよね」

未来「はい…そうです」

心「今は信じてあげてもらえないかな…」

未来「え?」

心「何も話せないのは誰にでもあることだから…未来ちゃんは響の事をちゃんと理解してると思ってる」

未来「…」

心「だから、少しだけ昔の話を聞いてもらえないかな?響と私の出会いについて」



私は上京してすぐに迷子になってた
それは表だけじゃなく裏も…心もどうしていいのかわからなかった
歌を唄う事もどうしていいのかわからなくて
そんな時…出会ったのは元気な女の子だった
綺麗な歌だねって、それから何回かその子と会う事があった
その度に勇気を貰って…そのおかげで立ち直ることができた



心「想いは伝わるって教えてくれたんだよ。あの響が」

未来「えぇ!?」

心「だから今の私が居るんだよ。だからアーティストとしての雷帝心があるんだ。言わば、恩人だね」

未来「そうだったんだ…知らなかった」

心「ここ最近私が活動してないのは知ってるでしょ?」

未来「うん…」

心「あのね、私が活動したくてもさせてもらえないんだ」

未来「え?」

心「おかしいよね。私はアーティストなのに…歌えないなんてさ」



未来ちゃんは何を思ったのか私を抱きしめてきた
もしかしたら顔に出ていたのかもしれない
そっか…ここにも支えてくれる人が居るんだ
私にも出来ることをしなきゃ



未来「心さんは心さんですよ」

心「うん、ありがとう。励ましてくれて、私も頑張れそうだよ」

未来「はい」

心「私、色々とやってみる。未来ちゃんの為にも響の為にも…そして応援してくれたファンの為にもね」

未来「そうですね」

心「あー…でも未来ちゃんとはお友達になりたいから敬語とかはやめて欲しいな」

未来「そ、れは…///」

心「私のファンだってことは響から聞いてたけど、ここまで初々しいなんてねー。だからお友達の印に要らないTシャツあるかな」

未来「え、はい」

心「今は…これで我慢してね?」

未来「あ///」



Tシャツにサインをかくとそのまま部屋を出た
これ以上私の我儘で迷惑をかける訳にはいかない
それに…響はまだギアを扱うことが出来てないからフォローにいかないとだし
それと翼さんが響を狙う可能性は高いしね




つづく
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