BJ

□初詣
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「ちぇんちぇー。初詣行こー」
「初詣?面倒だ。それに行きたいのなら、お前の友達と一緒に行けばいいだろ」
「それじゃ意味が無いのよさ!」
ったく。どうもコイツの読みが読めん。
「ちぇんちぇー」
「………分かった分かった」
「やったー!」
どうせ屋台が目当てなのだろ。まだまだ子供だな。
「ピノコ。今日は一段と冷えるから、しっかり着て行けよ」
「はぁーい」
ま、それぐらい分かるか。




初詣の神社は、とても混んでいる。こりゃピノコが逸れたら大変な事になってしまう………。
「ピノコ、私から離れるな」
「解ってまーす」
それは本当か?



その後、私はピノコに連れられ、おみくじだの射的だの。色々付き合わらせられた。
疲れたので神社の階段の所で一休みをしている時だった。
「………やあブラックジャック」
「!キリコ……!」
「初詣とは。闇医者が何をしているんだか………」
「………仕方ないだろ。ピノコが」
「ああ」
ピノコは地元の子供たちと遊びたいと言っていたので遊んでいる。
キリコは私の隣へと座って来た。
「お前さんも今日は何もしないのか?」
「新年早々仕事なんかやりたくはない」
「私もだ」
お互いに疲れているのだな。

しばしの沈黙。

「………なあブラックジャック。初キス、貰っても良いか?」
「はっ?」
一瞬考えているとキリコは私の顔に近付き、本当にキスをした。
触れるだけ、だが。
「!!???」
「ありがとさん」
「き、キリコー!」
皆が見ていなかったから良かったもの!
「あ、キリコだー」
「やあお嬢ちゃん。楽しいかい?」
「もっちろん!」
「そうかい。ま、遊び過ぎないようにな〜」
早く何処かに行ってしまえ!キリコ!
「?ちぇんちぇー。顔が赤いのよさ」
「………気のせいだ」
「えー?」
「ほら、行くぞ!」
「え、次次ー」
まだ見るのか………。
正直私は、この場から離れたいのだが………。
難しいようだな。

キリコ、次会ったら覚えていろ………!似たような事をしてやるからな!








END

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