青 春 教 室

□1.片思いの時間
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携帯の画面には新着メールが一件。
開いてみると
まだ?
の3文字。

全く、他に言葉はないのだろうか。


「赤羽から?ちょっと長引かせちゃったみたいでごめんね。」

『ううん、悠馬が謝る必要ないよ。それじゃあ、お先に失礼します。今日は本当にありがとう!』


悠馬の優しさに感謝しつつ、急いで教室を出て待ち合わせ場所の校門前に向かう。
すると見えたのは綺麗な赤色の髪。


「遅い」

『ごめんなさい、わからない問題があったの。』

「そんなの俺が教えてあげたのに」

『赤羽くん、授業サボってるじゃない…!』

「まあね」


そう言って彼は歩き出す。
そして、その一歩後ろを私が歩く。

私達は付き合っているわけでもないし、同じクラスになったことがあるわけでもない。かと言って、幼馴染でもない。

そんな赤羽くんと私が知り合うきっかけになったのはちょうど一年前の秋のこと。
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