格納庫

□*旅の豆*〜砂漠編〜
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*旅の豆*〜砂漠編〜


「…腹へった〜」

「ずっと砂漠だもんね…」

 行き当たりばったりな旅のせいか食欲旺盛な兄のせいか…食糧が尽きてしまった。

…まだまだ砂漠は続く…


「うう゛…草でも生えていたらパンに錬成するのに…」
「…兄さんは、お腹空くとすぐそういう事言うけど無理だと思うよ?」

「…なんでだよ…」

「だって大量に生えてるならまだしもここは砂漠だよ?チョロって生えててもパンにするだけの質量が確保できるとは思わないよ…」
「…そこはだなぁアミノペプチド結合の配列を替えてだなぁ…できるだけ吸収率上げてだな……あ〜そうそう!食物繊維なんて分解すりゃただの糖質じゃねーか?!血糖値を上げりゃこっちのもんだ!とりあえずの活動エネルギーは確保できるっ!」

はっは〜ん俺サマ天才☆

「……あ…そう」

 獲らぬ狸の皮勘定ではないが存在しない草の錬成方法に情熱を傾ける兄に少し呆れるが突っ込まない。

 お腹空いたと騒ぐよりか多少はマシだと人の三大欲求を失った弟はそう思った。




彼等の旅の日常風景
きっとこんなの。
…パンの錬成に関するアレコレは嘘八百・・・!
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