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□第三章 告白
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あれから一週間が経った…………
「豊岡さん、今日もお休み?」
愛螺が心配そうに言う。
「そりゃぁあの怪我じゃねぇ………」
琴音が呟く。
豊岡綾奈が母にナイフで刺された後、
私たちと一緒に走っていたが、限界が来たらしく倒れた。
幸い、綾奈の母は追って来なかった。
あれから綾奈はずーっと休んでいる。
「心配だなぁ………」
「どうしてそんなに綾奈を気にするの??」
琴音が問い掛けた。
「だ、だって………
あんなに深々と刺されたんだよ?
心配になるでしょ?;」
「そりゃなるけど………
綾奈だから平気かな?って思う……」
「ひ、酷っ!!」
「あ。准、おはよー」
「えっ!?////」
バッと愛螺が振り返る。と、准が居た。
「おーっす」
「珍しい〜窓から入って来ないなんて」
「お、おはよう……////」
「おっす、水流」
准はいつものように笑顔で返す。
「あ……愛螺でいいよ………////」
「そうか?なら、俺の事も准でいいぜ」
「い、いいの……!?」
愛螺が驚いて准を見上げる。
准が満面笑顔で
「あぁ」
と答えた。
「わ……////」
あまりの笑顔に愛螺は倒れそうになった。
その腕を准が引く。
「だ、大丈夫か?」
「あー……うん……平気……//////」
心臓の音がやけに五月蝿い上に、愛螺は准を直視出来なかった。
「あ……りがとう………
………准………/////」
愛螺はようやくそれだけ言った。
「裕也さん」
「……?あぁ。剣乃か」
「華恋で構いませんわ。
同じ学級委員だもの」
華恋は真顔でそう言った。
「そうだな。華恋。どうかしたか?」
裕也が華恋に問い掛ける。
「………ねぇ。裕也さん。」
「………?」
華恋が苦しそうな声で言った。
「私じゃ吹夜さんの代わりになる事は出来ませんか………?」
「……え………?」
裕也は何を言われたか分からなかった。
そして、華恋の質問は核心を付く。
「……裕也さんは………吹夜さんの事を……「愛しい」と思いますか……?」
「なっ……!?」
裕也は絶句した。
いきなり何を言い出すんだ……!?
冗談かと思ったが、華恋の表情、目は真剣そのものだった。
「え……っと………
どうしてそんな事聞くんだ?」
裕也が華恋に問い掛けた。
「それは………」
華恋は何かを躊躇するような素振りを見せたがやがて、ポツリと言った。
「私が……裕也を好きだからですわ…………」