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□ぬるま湯 サンジver
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この本、いい!

どうしたの急に
ビビパパからもらった本の中に、千夜一夜物語があったの。私も恋がしたくなったわ。
えっ!ナミさん、じゃぁおれと
却下
なんで!
私はちゃんとした恋がしたいの!真面目なやつ!
おれのナミさんへの気持ちも真面目じゃん!
えー信じられない
ひどい、正直な気持ちなのに
サンジくんのうそつ...ウソップ
ウソップ呼ばわりしないで
やっぱり恋は一途でないと、浮気も目移りもだめよ
おれはナミさんに一途だし!毎日愛の告白もしてるし!
えっ...あんた本当に私のこと好きだったの?
毎日言ってるじゃん
そんなのほんとだと思う方がどうかしてるわよ
なんで、おれナミさんにしか使ってない言葉あるもん!
あるもん!じゃないわよ
かわいかった?
可愛くない。うるさい。
うそ!ナミさん耳赤いもん
ハア!?(バシバシ叩く)
かわいい〜!!
ほんとウルサイ!
ナミさん
!?
君が好きだ
君が1番好きなんじゃない、君だけが大好きだ
出会った時からずっと、君に惚れてるんだ

(え?本当に?なんで?)

ということを、お忘れなく
......
ナミさん?
...なんで?何で好きなの?
ナミさんが、いいこだから
......子供みたい
ナミさん一応おれより年下なんだからね、忘れてると思うけど
うるさいわね、全然信じられない
私のどこが好きなの?

優しくて、賢くて、夢に向かってまっすぐで、物事の判断が正確で、いつも誠実で純粋なところ

(信じて傷つくのは怖いと思ってた。でも、この表情はなに?)

それ...私のこと?
そーだよ
そんな風に思ってくれてたのね
あんまり合ってないんじゃない
そんなことねえよ

サンジくんなんか魔神に食べられちゃえ

(知らなかった
信じて傷つくのは怖いと思ってたのに)

ーーナミの真っ赤な頬が、この関係が少し前進したことを示していた。




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