蒼い炎(第二部)(完結)

□第三話
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気づいたら浮遊感。。。

「「えっ?」」





「わ〜。女の子釣っちまった〜!!」

「と 取り敢えず、甲板に上げてやれ!」

私と鈴が茫然をしている間に、いつも間にか船の上に引き揚げられていた。


「(どういう事だろう?さっきまで公園だったのに)」

落ち着いて辺りを見渡すが、あまり柄の良さそうではない男達が自分達を囲んでいた。

後ろに鈴を隠し、目の前の男を睨みつけた。

「あ〜。大丈夫?何もしないからそんなに警戒しないでね?」

にっこりと笑うリーゼントの男性。

「(あれ?なんか見覚えがある?)」

同じ事を後ろに隠した鈴も思ったのだろう。

「サッチ・・・・さん?」


「あれ〜?俺の事知ってるんだ?」
え〜、俺もそんなに有名になったんだ〜と喜ぶサッチ。

「サッチ〜何か釣れたのか〜?」

どれどれと覗き込むとその声の主は一瞬固まったが。。。

私の知っている彼よりもかなり大きいが、基本的には変わっていない。
「鈴!、藍!」

「エース!!」

鈴が飛びついた。

あ〜嬉しそうだな〜。鈴のこんな顔は1か月振りだ。


「え?何?君らエースと知り合いだったの?」

「えっと。。。そうですね」


「藍、ちょっと待ってろ、今マルコを呼んでくる!」

「え、何々、マルコまで知り合いなの?君ら一体何者?」

サッチさんが混乱してるな(笑)

私達も混乱してるもんな〜。




「マルコ、ちょっと来いって、早くっ!」

「何だよい!今忙しいんだよい!」

懐かしい。このしゃべり方。

私達の周りの人をかき分けてエースくんがマルコくん?らしき人を前に押し出し、目があった。


あれ?マルコくん?何かおっきくない?
思ったよりも年上っぽいな…

それに、マルコくんって、あんなに目を開くことが出来たんだね(笑)
なんて顔をするんだよ。
でも、きっと私も同じ顔をしているんだろうな。
嬉しいよな、泣きそうな、驚いた顔してるんだろうな〜。

「藍?」

「うん。久しぶりだね」

泣くのを我慢して笑った瞬間、マルコくんの腕の中だった。

私の首元に顔をうずめて私の名前を連呼するマルコくん。


やっぱり、大きくなっても可愛いな。




















(逢いたかったよ。マルコくん)
(俺もだよい)
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