蒼い炎(もしも)(完結)

□第四話
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藍side


「すご〜〜い」


目をキラキラさせて嬉しそうに目の前にある大量の料理と飲み物を見る鈴


隣にいるエースくんにそれぞれの料理が何かを聞いている



「凄いというか・・・(まるでお供え物みたいなんだけど・・・)」



甲板で行われている宴会は始まったばかりだというのにあちこちで盛り上がりを見せていた


マルコくんに聞けば1600人ほどがこの船で生活し、そのほとんどが宴に参加している為甲板は凄まじい状態だ・・・



「クククっ。藍、大丈夫かよい。ぽかんとしてるよい」



マルコくんが隣で笑っている



「思った以上に凄いね・・・料理もお酒も人も・・・」


こんなに沢山の人をいっぺんに見たのは初めてかも・・・


あまり人が多い所には行かなかったからなぁ〜〜〜


そんな事を考えていると・・・



「ほら、適当に取ったから食べろよい。
酒は飲めるか?」


目の前にあった料理をマルコくんがお皿に取り分けてくれた


「えっと・・・マルコくん?自分でするから良いよ?」


マメに動いてくれるマルコくんに驚いた


「良いから、ジッとしておけよい。で、酒は?飲めるのかよい?」


「・・・・あまり強くない」


鈴はああ見えてもお酒がかなり強いけど、私はかなり弱い・・・


そう言うとマルコくんは少し考えて・・・






「・・・・・可愛い・・・・」


ピンク色の飲み物



「ヨーグルトストロベリーリキュールをソーダで割ったんだよい。度数も低いし甘くて飲みやすいよい」


一口飲んでみると・・・


「あっ・・・美味しい・・・。ジュースみたい・・・」


そう言うとマルコくんは満足そうに自分もお酒を飲みだした




料理もホントに美味しい


けど・・・



「ふふふ」


「どうしたんだよい」


急に私が笑いだしたからマルコが不審そうに私をみた




「あんなに小さかったマルコくんがカクテルを作ってくれるなんてって思って」


私が知っているマルコくんは3歳くらいの男の子だった



それが、一ヶ月ぶりに会うと明らかに年上になっていて、私に料理を取り分けてくれた上にカクテルまで作ってくれるなんてなぁ〜



「マルコで良いよい。『くん』は止めろよい」


う〜〜〜ん。結構気に入ってたんだけど・・・


「残念・・・じゃあ、マルコにする」


「よい」


マルコは満足そうに私の頭に手を置こうとしていたようだったのだが・・・




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