蒼い炎(もしも)(完結)

□第五話
2ページ/2ページ

藍side


「ん・・・」


あれ?ここは・・・



そうだ・・・


昨日鈴と一緒に何故かマルコ達の世界に来ちゃったんだった


見知らぬ部屋で寝ていたわけを思い出した


隣のベットを見ると、鈴が気持ち良さそうに寝ている

昨夜の酔い方を思い出し、きっとまだまだ起きないだろうと推測した


時計を見ると、いつもよりも少し起きるのが早かったようだがもう一度眠る事は無理そうだな・・・





あっ!!!


そうだっ!!!


ベットから出て服を着替えてから甲板に出た







すると・・・



「綺麗・・・・」


昨日の星空と良い、この朝陽といい・・・





360度見渡せる水平線が赤く染まっている・・・







その景色に魅入っていると・・・


「藍?」



背後から声を掛けて来たのは・・・


「マルコ、おはよう」


「おはよう。相変わらず早起きだねい」


人の事言えないでしょ(笑)


「マルコもね」


マルコが私の横に並び一緒に日の出を眺めている


「綺麗だろい?」


そう、マルコが私達と一緒に暮らしていた時、星空と朝陽を見せたいといつも言っていた



船の上から見る日の出は本当に綺麗だと・・・



「マルコが言っていた通りだね。昨日の星空といい・・・綺麗だね・・・」



海も凄く綺麗だし・・・



「白ひげさんもとっても素敵な人だったし、この船の人もマルコの言った通り良い人達ばかりだね。マルコもエースも無事にこっちに帰って来れて良かったね」




「よい・・・。でも、藍達に何も言えずに帰って来た事はずっと心残りだったよい。
だからまた会えて良かったよい」




マルコの手が私の頭に乗ろうとした時・・・



「おはよう藍ちゃん、早起きだな〜」



こんなに朝早いのに立派なリーゼントを携えたサッチさんがすっごい笑顔で朝の挨拶をしてきた


それに比べてマルコの顔が険しい・・・


なんか・・・


昨夜こんな光景をみたような・・・


デジャブ?


まぁ、いっか




「おはようサッチ。サッチも朝早いね」


「こいつは朝飯の準備があるからねい。まだ仕事中だろい?さっさと戻れよい」


「何でお前が答えるんだよっ」


何やら楽しそうに揉めだした(笑)


仲良いな〜この2人・・・




そう思って2人を見ていると・・・・


「「何笑ってるんだよ(よい)」」


あっ、はもった(笑)



「2人とも仲良しだなぁ〜〜と思って」


「「どこがだよ(よい)!」」


またはもった(笑)



「そこがだよ(笑)」



クスクスと笑っていると・・・




「・・・・かもめ?」


空からカモメ・・・?だよね?


帽子被って、首から何か下げてるけど・・・



「あぁ、ニュースクーだな」


私が首を傾げてるとサッチが教えてくれた


「新聞を配達してるんだよい」


えっ!?


「カモメがっ???」



可愛い・・・


それに・・・




「・・・・・新聞読むかい?」


新聞はこの世界の事を知る良い読み物になると思うし・・・


「読みたい・・・かな」


そう言うと、マルコはすかさずお金を払って新聞を受け取った


「このくらいで遠慮するなよい。どうせ過去の新聞も読みたいんだろい」



1ヶ月も一緒にいたせいか、良く分かってるな(笑)



「ありがと。マルコ」


「藍ちゃん偉いなぁ〜〜。新聞なんて読むんだな〜〜」


「お前は新聞くらい読めよい・・・」


明るく言うサッチに呆れるマルコ


ほんと、良い組み合わせだなぁ〜〜


性格が全く違うように見えるのに、どこか似ていて、どこか足りない部分を補っているようにも見える




なんか、良いなぁ〜〜





この世界に来てから最初の朝はこうやって騒がしくも楽しい朝となった




_
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ