落花流水の情(完結)
□第二話
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エース視点
「おれは4番隊の隊長サッチってんだよ。仲間になるんなら仲良くしようぜ」
「うるせぇ!!」
「何だよ寝起き悪いな。
・・・そうだ気い失った後の事教えてやろうか?お前の仲間達がお前を取り戻しに来たんで、おれ達でたたき潰した・・・なに死んじゃいねぇ。この船にのってる」
「はっ!アン!!アンは!?」
「あ〜。あの子な〜」
「あっ。エース。目が覚めたの?」
アンが駆け寄ってきた。
「ちょうど、みんなの手当てをして来た所なんだよ。エースも手当しちゃおう」
救急箱を取り出しして俺の手当てを始めた。
「アン、ケガは?」
アンも戦闘に参加したんだ。
無傷なはずがない。
顔にも小さな傷がある。
その傷を撫でるとくすぐったいのか、アンは肩を竦めた。
「ん?大丈夫だよ。エースに比べたら軽いもんだよ〜」
「俺達は何故、鎖も鉛もつけられずに自由にさせられてるんだ?」
「白ひげさんはエースと私を家族にしたいんだって。エースを息子に、私を娘に。もちろん、他のクルーも一緒にって」
「あいつ、本気だったのか?」
気を失う前に確かにあいつは俺に息子になれと言った。。。
「どうする?エース」
「なるわけねーだろっ!」
「分かった」
「何だ、ならねーのかよい?」
こいつ、確か不死鳥のマルコか。
「ならねー。俺に鎖や鉛を付けずに自由にさせて良いのか?俺はまだあいつを殺す事を諦めてねーよ」
「そうか、そうか、取り敢えず、飯でも食っとけ」
サッチと名乗った奴が俺とアンの分の食事を持ってきた。
他のクルー達にも与えられたようだった。
「いらねー」
「俺の作った飯は上手いよ?」
「・・・・・いらねー」
「残念。アンちゃんは?」
「私もいらない」
「はっ?アン、お前は食っとけ」
俺は俺の意地で食べないだけだ。
「ん?いらな〜い」
「・・・・・・なぁなぁ、君らはできてるの?」
はぁ?どういう意味だ?
アンと2人で首を傾げる。
「恋人同士なのかってことだよい」
あ〜恋人同士って
「はぁ?何言ってんだよ!」
バカじゃないかこいつ!
「あっ、そうか、ちゃんと自己紹介もしてなかったですもんね〜」
アンはコロコロと楽しそうに笑った。