落花流水の情(完結)

□第二話
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ヒロイン視点


バッシャ〜〜ンッ!!!!

「あいつが落ちたぞ〜〜〜」

「何度目だあいつ」


「懲りねーなー」


あれからエースは何度も白ひげに襲い掛かった。

寝込みも襲った。

でも、一度も勝てなかったし、エースの拳は白ひげを掠りもしなかった。

私は毎回それを隣で見て、エースが海に落とされるたびに引き揚げていた。


「毎回大変だなぁ〜。アンちゃんも」

ここの船の人達ももう、慣れたもので自分達の船長に襲い掛かるエースを止める事もなく、面白ろそうに見ていた。

この人もその中の一人。

「サッチ。エースの後始末は慣れてますから大丈夫よ」

「ところで、今日もご飯を食べてくれないのか?」

心配そうにされるとちょっと心が痛むなぁ〜。

さすがに水は飲んでるけどね。

「エースが食べないならいらない」


「2人とも頑固だな〜」




でもエースが少しずつ変わってきている。
それに気づいているのは私だけ。





甲板で小さくなっているエース

そっと隣に座る。


「アン。。。」

何も言わずにエースに寄り掛かる。


コトッ

顔をあげるとマルコが私達の前にスープを置いた。









「・・・・・お前ら何であいつの事”オヤジ”って呼んでんだ・・・・?」


「あの人が”息子”と呼んでくれるからだ。
おれ達ァ世の中じゃ嫌われ者だからよい・・・嬉しいんだなァ・・・ただの言葉でも嬉しィんだ」

「!!!」


エース・・・・


「お前命拾いしてこんな事まだ続ける気かよい。そろそろ決断しろい。今のお前じゃオヤジの首は取れねェ。この船を降りて出直すか・・・ここに残って”白ひげ”のマークを背負うか・・・・!!」



「・・・・・・・・・・・」


エースの手をそっと握った。


私はエースの決めた事だったら何も言わずについて行くから。




「あいつの所行ってくる・・・」


決めたんだね。エース。
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