蒼い炎(もしも)(完結)

□第二話
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サッチside


マルコから2人について話しを聞いた


まさか、前の行方不明になった時に世話になった子達だとは思わなかった



確か・・・異世界がどうとか言ってたよな・・・



「へ〜〜。この子達の事だったんだな〜」


「何でこっちの世界に来たんだ?」

そこだよなっ

エースが誰もが思っていた疑問を2人に投げかけた


「私達も分からないよ」

「ねぇ〜」

「鈴と公園に居て、気が付いたらこの船の甲板にいたってわけだよ」


で、クルー達に囲まれちゃったわけだね〜〜



知っているマルコとエースがいたせいか、2人の顔から不安げな様子が消えていた


「俺たちの時と同じだねい」


「そうだね・・・」


藍ちゃんが何か考え込んでいるように見えて声を掛けようとすると・・・



「そんなに心配するなよい。今度は俺たちが力になるよい」


「そうだ!向こうで世話になった恩を返せて無い事は気になってたんだっ」




俺が口を挟む必要はないな・・・



マルコがいるなら何の心配もないだろう・・・


けど・・・面白くねーな・・・




「ありがとう。2人とも」


さっき俺に向けてくれたものと同じ綺麗な笑顔をマルコとエースに向けた藍ちゃん




「ちょっとオヤジに話しをしてくるよい。
ここで大人しく待っていてくれよい」




がしっ



「・・・・・・何してるんだよい。サッチ」


「あれ??」


マルコが藍ちゃんの頭を撫でようといた手を藍ちゃんの頭にたどり着く前に掴んでいた・・・


何やってんだ・・・俺・・・



藍ちゃんも自分の目の前で起こっている出来事をキョトンとして見ている・・・




「何でもねーよ。ほらっ、さっさとオヤジの所に行ってこいよ」


「へー」


マルコがニヤニヤして俺を見ている・・・



「まぁ、良いよい、すぐ戻るよい」



なんか、ムカつくなあのパイナップル頭めっ!












取り敢えず座って待っている2人に紅茶のおかわりを入れて藍ちゃんの隣に座った



エースと鈴ちゃんが何やら向こうに居た時の話しで盛り上げっている





「・・・・良かったな。知ってるヤツがいて」

あの時マルコを行かせていればもっと早く藍ちゃん達は安心できたんだよな・・・



俺じゃなくて、マルコの方が・・・



って俺かっこ悪いな〜


ただの嫉妬じゃねーか





「そうですね。マルコくん達が居てくれてホッとしましたけど・・・
サッチさんが声を掛けてくれて、頭を撫でてくれた時もホッとしましたよ?」

ふわっと笑ってそう言ってくれた藍ちゃん・・・



「・・・・そっか」



やべぇ・・・


何だこれ・・・


熱くなる顔を隠すように藍ちゃんのいる方とは反対側を向きながらニヤける口元を手で隠した・・・






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