緋い炎(完結)

□第五話
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「離せっ!」

「嫌っ!」

「はーなーせー」

「いーやーだー」


エースの部屋で押し問答中の二人


エースと鈴はずっとこの会話を繰り返している

鈴がエースに抱き付いたまま腹筋を撫で回し、大胸筋に頬ずりをするという変態行為を繰り返しているからだ


でも、なんだかんだ言ってもエースは本気で鈴を引き剥がそうとはしていない。


エースが本気で嫌がれば鈴くらい簡単に引き剥がせるはずだ。


「(やっと会えたんだもんっ。離したくないし、離れたくないっ)」



「うわっ。頬ずりするなっ!
撫で回すなっ!涎を垂らすなっ!変態っ!」


「しょうがないでしょっ!好きなんだからっ!!!」


「えっ・・・」

好きという言葉にちょっとドキッとしたエースだが・・・


「エースの体がっ!!!」


「体目当てかよっ!!!この変態っ!!」


オレのトキメキを返せっ!と心の中で叫ぶエース



もう諦めよう・・・


エースは鈴を引きずったままマルコ達の待つ食堂へと向かう事にした




食堂に着くと藍達が目を丸くして2人を見ているが、鈴は気にしていない



エースは助けを求めるように藍を見るが・・・



藍は困ったように笑い・・・



「エースくん・・・もう少しだけ好きにさせてやって?この1か月、本当に元気がなかったんだよ?鈴」


そう言われてしまえば、何も言えなくなり、あと少しだけなら・・・と鈴の気のすむまで触らせようとしたが・・・







「だぁーーーー!もう無理だっ!!!」



「あっ、キレた(笑)」



さすがにエースが可哀想になり藍がやめるように言い、鈴は大人しくなった





「はぁ〜〜〜、思った以上にエースは良い体してるね〜〜〜〜、やっぱり好きだなぁ〜」


ものすごい笑顔でそう言い放つ鈴に



その場にいたマルコとサッチはドン引き・・・



慣れている藍は呆れ顔・・・


エースは真っ赤な顔をして怒っていた・・・












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