声が枯れるまで〜貴方のために詠い続けよう〜(第二部)(完結)
□第二話
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マルコに案内されランを抱えたエースは今まで入ったことがなかった部屋へと入った。
存在は知っていたが誰も入ることが許されていない部屋
この部屋に入ることを許されているのはマルコやナース長だけだった
白ひげの部屋から近い部屋
誰も使用していなはずの部屋だが埃一つなく清潔に保たれている。
「マルコ、この部屋は?」
不思議に思ったエースは当然聞くが…
「親父が話すまで待て。とりあえず、ベッドに寝かせてやれよい」
マルコがそういうと、エースもそれ以上は追及しなかった。
エースはそっと…大事に抱えていたランをベッドへと下した。
「あとは頼むよい」
ナース長だけを残しマルコとエースは部屋を出た。
白ひげの部屋へと戻ったマルコとエース
船医とナース達が慌ただしく白ひげの検査をしていた。
あくまで峠を越えただけで病気が治ったわけではない。
点滴は変わらず外せない状態だ
それでも、このままダメだと思った自分たちの親が生きている。
先ほどまで不安そうな顔しかしていなかった屈強な男たちも今は安堵の表情を浮かべている。
「親父、すまなかった」
マルコが頭を下げた
ランを連れてくることを決心したとき、どんな叱責も受ける覚悟をしていた
あれほど探していたランを自分の体が悪くなってきてから探すのを止めるように指示されていたマルコ
それでも、マルコは白ひげの意志に背いてもランを探し連れてきた事を後悔していない
結果、白ひげが助かっても白ひげは望んでいなかった結果だ
そんなマルコを見て白ひげは大きな溜息を吐いて、その場にいる全員にランの事を話した…
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