声が枯れるまで〜貴方のために詠い続けよう〜(第二部)(完結)

□第三話
1ページ/2ページ

ヒロインside



見知らぬ部屋で目を覚ますと・・・


「あら、目が覚めたのね?」



見覚えがあるような、ないような、綺麗なお姉さん


ナース服・・・


ボーっとした頭で今の状況を理解した


私の腕を取り、脈や血圧を確認していく綺麗なナースさん


「私、何日くらい眠ってましたか?」

その間、この人がついててくれたんだろか?


「・・・5日間よ」


あー結構眠ってたなぁ〜



あんな人のために無理したなぁ〜


なにやってるんだろう・・・と自嘲した


「ゆっくりで良いから起き上がれるかしら?」


手をかりて上半身を起こした


「どこか違和感はない?」



自分の体を意識を集中する


・・・うん、大丈夫そう



「大丈夫です」


そういうと、ナースさんはホッとしたような顔をして、少し待ってね・・・と部屋を出て行った


部屋を見回すと女性用に整えら、掃除が行き届いた部屋


部屋にシャワーやトイレも設置されている所を見ると、船の中でも比較的地位の高い人用の部屋なのかな



そんな事を考えていると


コンコン


「はい」


扉がノックされた



「邪魔するよい」


入ってきたのは不死鳥・・・と



「へ〜この部屋ってこんなになってたんだな〜」


とキョロキョロしながら入ってきたリーゼント



「うるさいよい。サッチ」


あの時、傷を負っていたコックコートの人だった



それから・・・


「あ、起きたんだな!もう大丈夫なのか???」


声がデカい…


「騒ぐなら出て行けよ。エース」


やたらと私に突っかかっていた上半身裸男だ

不死鳥にそう言われたら黙った


色々面倒だな・・・


私が嫌そうな顔をしたことに気付いた不死鳥が悪い・・・と言いたげに目尻を下げた



少しの間沈黙が流れ・・・


「ラン、ありがとう」

不死鳥が頭を下げると同時に他の二人も頭を下げた


不本意だけど、この人たちの船長を助けたしね〜


本当に不本意なんだけどね・・・


あんなに嫌いな人を助けるなんて・・・と自嘲した


でも、助けなければ良かったとは思っていない


未熟でも見習いでも私は医師だ


それを忘れてはいけない




「・・・で?その後、あの人はどうですか?」







_
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ