落花流水の情(完結)

□第四話
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マルコ視点


あれから、エースは白ひげ海賊団でもどんどん名と実力を上げ、2番隊隊長となり、それと同時に妹のアンも2番隊の副隊長となった



常に一緒にいるこの2人は今では白ひげ海賊団の名物になりつつある


思い立ったら即行動、猪突猛進型のエースに、笑顔を絶やさず常にエースの傍にいるアン


俺たちも2人の末っ子を可愛がっていた





そして、その末っ子たちは現在甲板で昼寝中



「うっわっ。可愛いなぁ〜〜(笑)」


「サッチ・・・あまり近寄るとエースに蹴られるよい」


2人が家族になった日、アンに抱き付いたサッチにはエースからアンに近づくなとキツく言われたいた・・・



「いやっ、だってさ、あのツインズ可愛過ぎだろ(笑)」


確かに、寄り添って眠る姿は微笑ましくて、可愛い


こんな姿も良く見られ、俺たちを癒してくれている


エースがあんなにオヤジの首を狙っていたのが嘘みたいだ



そんな微笑ましい昼下がりだったのだが・・・



「海軍だぁ〜〜〜」



見張番の叫び声と鐘の音にほのぼのとしていた空気が打ち破られた



瞬間にエースとアンも目を開けた




「俺、行ってくるっ!!!」


末っ子が寝起きとは思えないくらいに素早く反応し、向かって行こうとした所・・・





「やべっ」


「「はぁ?!」」

何故か隠れやがったっ!?


アンも不思議に思ったようで、海軍の船へと目を向けると・・・


「やばいっ」


アンまで隠れた??



「2人とも何やってるんだよい」


いつもなら真っ先に向かっていくエースとそれについて行くアンが何故か隠れている・・・



「「しーーっ!!」」


「「はぁ???」」


静かにしろってことか?

おかしいだろ・・・



「あ〜あ〜、エース、アン聞こえとるかー?こちらじいちゃん、こちらじいちゃん」




「・・・・エース、アン、どういう事だよい・・・」


あれは、海軍の英雄ガープだろ?


じいちゃんってどういう事だぁ?


そう思っているのは俺だけじゃないはずだ


この場にいる全員がぽか〜んとしている


オヤジだけが面白そうに笑っているけどな



「ねぇ、エース、ばれてるよっ!どうする?」

「アン、お前ちょっと行って来いよ」

「やだよっ。おじいちゃん、怖いもんっ」



仕方がないとエースが隠れるのを止めた



「で、アン、どういう事だよい?」


ニッコリ笑って誤魔化そうとしているが、そうはいかないぞ


アンは諦めたように口を開いた


「私とエースは生まれてすぐに母親が死んだんですけど、その時に引き取ってくれたのがおじいちゃんです」




「じじいっ、何の用だッ!!!」

エースが海軍の船に向かって叫ぶ

「今からでも遅くないっ、戻って来いっ。立派な海兵になるんじゃっ!特にアンっ!立派な海兵になりたいと言うから鍛えてやったんじゃ。それを海賊になんぞなりよってっ!!!じいちゃん、悲しいっ」


「「えっ???」」


「アン・・・お前、そんな事言ったのか?」


エースも知らなかった事実だったんだろう・・・


エースが驚いた目でアンを見ている


「だって〜〜。エース達、いつも私の事おいて行くんだもんっ。強くなったら連れて行ってくれると思ったからさぁ〜。おじいちゃんにお願いしちゃった♪」




アンも隠れるのを止め・・・



「おじいちゃ〜〜〜ん。ごめ〜〜ん。エースと一緒にいたかったから嘘ついた〜〜〜。ごめんねっ♪」

テヘッと首を傾げるアン

軽いなっ。おいっ


「可愛いから許すッ!!!!」


「「「許すのか(よい)っ!!!」」」


「相変わらずじじいはアンに甘いな」


なんなんだ・・・


こいつら・・・


で、結局、海軍は俺たちと一戦交えるつもりなのか?



どうするのか・・・と見守っていると・・・

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