B


□に
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「わー、見てよホラ。すごいや、ボールの雨が降ってるよ」

「懐かしいな。最初のときは千景がボール代浮くからって必死になって抱えるだけ拾ってたっけな。……ホラよ」

「わぁ、いつの間に拾ってんの。てかほじくらないでよ俺の黒歴史」

「足元に転がってた、ちょうど二個。つか何が黒歴史だ、説明聞いてなかっただけだろうが馬鹿め」

「ちょ、馬鹿は言わないでよ。せめてアホにして……あ、ごめんなさいマジその目やめて地味に心にクるから」


かわいそうなモノを見るような目で見られた。






合宿場につくなり頭上からヘリの音がするとともにボールの雨が降ってきた。
遊び心満載な監督の仕業である。
きっとボールを落とすときは日ごろの鬱憤を晴らしているのだろう、たまに何球か剛速球が落ちてくるのだ。ちなみにその球が去年、調子にのってたくさん拾ってた俺の頭にぶつかった。

「……思い出し痛い」

「そんなことよか、何か今年やけに色鮮やかじゃね?」

そんなことってなんだ、そんなことって。
あれ瘤できたんだぞ。痛かったんだぞ。

そう思いながら(口に出したらいい加減にしろ、と頭をはたかれる。これは経験談)何だかんだで親友の目線の先をたどると……


「なにあの異様な集団wwwwww」


草を生やしたのを許してほしい。

だってなんか飛んでるし
だってなんかラケットめっちゃ振り回してるし(うわっ、危なー…もう少しでぶつかるじゃん)
だってなんか寝っ転がってるし
だってなんか服一杯にもってるし(これに関しては胸が痛くなる)

バンバンバンとつい相棒の肩を叩いてしまった、ゴメン許して。

「こっち見んなやwwwwwwww」

めっちゃいい感じに決め顔(若干ドヤ顔混じり)して高校生らを見ているんだもの。

「てか髪の色とか身長とか老け顔とかこの集団マジでスゲーな」

止めてwwwこれ以上俺の腹筋のHPを削らないでwwwwww
俺だって敢えて言わなかったのにwwwwwwww

膝から崩れ落ち、俺はしばらく縋るように旭のズボンの端っこを握って声を堪えてた。頑張ったから誰か褒めて。


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