FAIRY TAIL gr

□Halloween 2015ver.
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「trick or treat.」

「あ?」

「だ か ら、とりっくおあ…「なんでオレがテメェに菓子をやんなきゃならねぇんだよ」……ガジルさんってケチなんですね。」

セイバートゥースの若きマスター、スティングは机仕事から逃げ出しマグノリアに赴いていた。

彼は、今日ってハロウィンだよな〜、というあやふやなノリで魔道士(ナツとかグレイ)に菓子をねだっていた。

そして次の被害者がガジルである。

「ちぇ。ナツさんはくれたのになー。そーいやローグにはまだ言ってないんだった。よし、じゃあ言おっかな〜ローグは優しいからきっとくれるんだろうな〜」

ーーーピクッ

ローグ、という言葉にガジルが反応した。

「ライオス…」

「(わかりやすっ)…で、ガジルさん、お菓子ちょー……「ライオスは?」はい?」

ガジルがスティングの言葉を遮る。

見ると彼はそっぽを向いていた。

よく見たら頬がほんのり赤く染まっている。

…………これは((ニヤニヤ

「ローグなら、(逃げ出した)オレを追ってるかもしれないですよ。多分そろそろ……あ、きた」

「スティングー!!」

声のするほうを見るとローグがすごい剣幕で走っていた。

「お前というやつは…ん?ガジル…?」

ローグがガジルに気づいたらしい。

気づいた瞬間走っていた足の速度をおとし表情も緩めた。

「何故ガジルが……」

「ライオス。」

「?…なんだ」

ガジルに名を呼ばれピクッと背筋を伸ばし、頬をピンクに染めるあたりすごく可愛い。

声をかけたガジルも少し照れたような様子だ。

え、なにこのリア充共。

「ラ…ローグ、お前甘いもんとか食うか?」

「ぇ…?まぁ…」

ローグはガジルの質問に少し驚いていた。

まぁ、まさか彼の口から甘い、などの単語が出てくるイメージなんてないだろう。

「良い店知ってんだ。今から行かねぇか?」

「え?えと…」

チラッとローグが俺を見る。

「あー……。俺、ギルド帰ってるね。お二人でゆっくり〜…」

「あ、あぁ。仕事、するんだぞ」

ローグは再びガジルの方を向く。

きっともう2人の眼中にはお互いしか写っていないだろう。

「ん、奢ってやるよ」

「え?どうしたんだ??」

ローグはイベントには興味なさそうだからな…。

きっとハロウィンといってもわからないだろう。

まぁ、いいや。

頭ん中ピンク一色の彼らを見るのは疲れる。

「………帰ろ。」

レクターとフロッシュにはやろう。


フロッシュは寂しがるかもしれない。

きっとローグは日にちが変わってっから帰ってくるだろうし。


スティングはあの2人を振り返ることなく帰路へついた。



end
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