リヴァロさんと愉快なユニットたち

□TWINSHeart―夜明けの空―
2ページ/5ページ



「………何期待してるんだろ……」



僕はあの日から手に入れた欠片を肌身離さず持っている。


これが唯一……ファントムが居たという証拠。


僕は毎日あの場所に行って欠片に祈っている。


馬鹿みたいかもしれないけれど
毎日……毎日………。


いつかまた会えるように……

今度は笑って……隣を歩けるように。


自慢の兄弟だって……言えるように。



ありがとうと…………伝えるために。




「…………。」



星空の夜


瞬く星の中にふと、ファントムによく似た星を見つけた。


紅く……キラキラと輝く星…。


まるで……。ここにいるよと……伝えてるみたいで。


「ファントム……」


見守られている気がして落ち着く。


僕はずっと……。


星を見ながら思い続けた。




きっと叶わない夢を…………。





「ずっと待ってるからね…」




かなわない夢でも見続けさせて。


自分の心が死なないように。


せめて希望を持ち続けたい。


現実がどんなに辛くても。


生きていたいから…………。





それは何よりも、
ファントムへの報いになると信じて。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ