リヴァロさんと愉快なユニットたち

□彼方の紅き日かつての友へ……
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記憶の最奥に残る後悔
それは、大切な「友」との約束の形…


気づくことがなければ…それは、一番幸せなことだったのかもしれない…


だが、気づいてしまった…
思い出してしまった…。


あの日の記憶……。



もう一人の「俺たちの記憶」を……






「もう、ここを突破されれば後がない…」


「しかし…。今の我々の力で封印の解けた彼らの力に敵うかどうか……」


慌ただしく作戦を練っているのはドーントレスやボーテックス…
もちろん、俺も参加している。


会議が終わると、少しだけ外が見える場所に腰かけようとした。


そのとき…


「カノン!」


「っ!うおあっ」


不意に、背中をどつかれる形で呼び掛けられると俺は上手く対応できずに転びそうになる。


相手はそれを知っててやるんだからたまったもんじゃあない…。


「止めてくれないか?ロード…」


「ははっ!何を言っている。ワシはお前を呼んだだけだぞ?」


「ははっ…」


少し乱暴に肩を叩くオーバーロードに俺は困ったように空笑いする…


俺とオーバーロードは200くらい年が違うが姿形はほとんど変わらない


これは、力や精神年齢も姿の固定に必要なものだからだ。


「なぁ、少し風に当たらんか?」


「風?何のために?」


わざわざ風に当たりに行くなんて、今の状況を考えると命知らずとしか言いようがない。


今、かげろうもたちかぜも封竜達の追撃から逃れるために避難しているというのに……。


「…………説得…できないか試してみようと思う」


「は……?」


その一言は……本来彼から絶対に発せられないであろう言葉…


「ロード……お前…」




黙示録の風と謳われたオーバーロードは……
かげろうで一二を争うお前の強さは…




封竜にも……敵わないって言うのか?




「わ、わざわざ敗けを認めに行く気かよ!」


「そんなつもりはないっ!!……しかし…もうこれ以上…仲間を、無くしたくないのだ……」


そう言ったオーバーロードは……余りにも…小さく見えた…。
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