ナツはいつもより遅い時間にギルドにやって来た。相変わらずここ妖精の尻尾は騒がしい。
そんな中、1人カウンター席に座っている彼女の所へナツは足を向けた。

さぁ、今日はどんなイタズラをしようか・・?
大きな声を出して驚かそうか、それともアイツが気付くまでずっと後ろで立っているのも悪くない。
でも、やっぱり・・・これだな!

「ルーシィー!!!」

「きゃあ‼ ナツ苦しい・・・離して!」

ナツが取った行動は後ろから思いっきりルーシィを抱きしめることだった。思った通りルーシィは顔を赤くさせ、頬を膨らまして俺にこう言ってきた。

「なんでアンタは普通に声かけられないの!?」

「普通じゃつまんねぇーだろ?」

「つまんなくていいから普通に声かけて!普通に‼」

まだ赤みの残る顔で説教してくるルーシィを見ると何故か口元が緩む。どうしてそうなるのかは分からなかったが不思議と嫌な気はしなかった。

「そういや、お前さっきから何食ってんの?」

「あ〜これパフェ!」

「パフェ!?」

ルーシィが言うにはミラに頼んで作ってもらったそうだ。
ナツはパフェを頬張るルーシィの隣に座りその横顔をぼんやりと眺めていた。ニコニコしながら生クリームやいちごを食べていたルーシィの手が不意に止まった。そして、ナツの顔の前にスプーンを突き出した、

「ん? なんだ!?」

「食べたいんでしょ? はい!」

どうやら、ルーシィはナツが見ていた物をパフェだと勘違いしたようだ。しばらくナツはは自分の目の前にあるスプーンを見つめ続けた。

「食べないの?」

「いや、食う!」

ナツは大きな口を開けてスプーンに乗っているいちごと生クリームを食べた。口の中で広がるいちごの酸味と甘みそして後から来る生クリームの甘さ。正直言って、肉の方がいいとナツは心の中で思ったがあえて口には出さなかった。

「美味しい?」

「おう」

短い会話を終えルーシィは残りを食べ始めた。
食べているルーシィを見てあることに気が付いた。ナツはルーシィの肩に手を乗せ無理矢理自分の方へ顔を向けさせた。

「えっ!何?」

戸惑うルーシィを無視してナツはルーシィへとどんどん顔を近づけた。距離が縮まれば縮まるほどルーシィの顔はどんどん赤くなっていく。あと、5センチのところでルーシィは目を閉じた。

ぺろっ

「クリームついてた」

その言葉と同時にスッとナツが離れて行ったのが気配で分かった。そして、唇に来ると思っていた感触は何故か鼻へとやって来た。何度も何度も頭の中でそのことを考えようやく理解した。

ナツはあたしの鼻についたクリームを舐め取ったんだ!

キスをされると思っていたルーシィは思わぬところへとのキスで更に顔だけでなく耳まで赤くした。
そして、先程自分が取った行動とスプーンを見て鼻にキスだけでなく間接キスもしたことに気がついた。

今度こそルーシィはパフェに乗っているいちごのように赤くなったとさ。

END

あとがき
もんぶらんさんの素敵なナツルーイラストからこんなの思いつきました。鼻にキス&ハグ&関節キス 3つ入れれたのいいのですが内容がメチャクチャになったような・・・(笑)面白くできていたら嬉しいです。
ユウ

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