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□死神と私と愛しい仔
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暗い場所に1人、立っていた
きっちりと着物と羽織を着た穏やかそうな男だ

『はて? 此処は…』

男は首を傾げた
それに合わせて灰色の少し長い髪がさらりと揺れた

それもその筈
男は先程まで愛弟子と並んで寝ていたのだからだ
決してこの様な場所に居た訳ではない

周囲をぐるりと見渡しても闇しか見当たらず、男は嫌な予感を覚えた

此処は何処だ…

男―――吉田松陽は歩を進めた
次第に足は早くなり、いつの間にか走っていた


銀時は何処に居るのだろうか?
彼の悪戯だろうか?
しかし子供1人の力でこんな事が出来るだろうか?

外には満月と星が輝いて、私は確かに寝間着に着替えていたのだから
ならばならば、此処は一体…










【本当は気づいているんでしょう?】
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