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□これも全部酒の所為だと言い訳をした
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床には高そうな酒の空瓶が十数本転がっている
漆塗りに金の桜が舞う綺麗なお盆には濡れたお猪口が無造作に転がされた
男は壁に背を預け、ぼうっと空を見つめていた
それからふと男は立ち上がり、ふらふらの千鳥足で歩き出した
模様の描かれた襖を開けると部屋に充満していた酒の香りがぶわっと廊下に広がった
ふらふら ふらふら
夢遊病の様に歩く男
「ぎんとき、」
呟いたのは愛した男の名だった
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