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□smile days3
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「香奈先輩。
香奈せーんぱーい。」



「なに。」



「へい、カラ松ガール。」




どこからサングラスを持ってきたのか
頭にサングラスを引っ掛け、
カラ松さんの真似をして
謎にドヤ顔をしてくる後輩ちゃんに
無言でスルーした。




「スルーは、やめてください!!!
せめて、反応してくださいよぉぉぉぉぉぉぉぉ。
でも、そんな、
塩対応の香奈先輩も
素敵です。」



はぁ、、。
何度目か分からないため息を
つくのである。








smile days3





安達結衣。
通称、後輩ちゃん。
大学2年生で、
私のバイト先の後輩。
バイト先では、主にレジ担当。
常にレジ。
何故なら、本当に不本意なのだが、
可愛いからである。
つくづく思うのだが、
私のバイト先の顔面偏差値、
高いと思う。
小動物系の後輩ちゃん、爽やかイケメンな後輩くん、、。
極め付けに、三十路手前なのに、
イケメンで可愛い店長、、。
そして、レジ担当を、
小動物系後輩ちゃんの隣で、
店長からレジ指名される私。
くっそぉぉぉぉぉぉぉお。
イジメか、このやろぉぉぉぉぉぉ。
つい、心の中で悪態を吐く。





「サングラスの人、
キャラ濃いですよね。
香奈先輩に
カラ松ガールってやるなんて、、、。」

ふいに、隣を見れば、
フルフル震えてる後輩ちゃん。
え、何?怒ってんの?
怒ってんの??と思って、
覗いてみた。



「羨ましいですぅぅぅぅ。
あたしも、やりたぃぃぃぃ。
へい、マイガール。」


クイクイと指で挑発するように
やってくる後輩ちゃん。
なんなの。この子。
頭トチ狂ってんの?
顔はそこそこ可愛いので
様になっているのが腹立つ。
ほっぺをぐいーって引っ張る。



「香奈先輩、痛い!痛い!
冗談ですよ、冗談ですぅぅぅう。
いや、本心なんですけど、
冗談ですから!!」




「ハハハハハ。
今日も、安達さんと、
結城ちゃん仲良いねぇ。」




「はい、大の仲良しでーす!!
ねっ、香奈先輩!!」



「いや、どこをみたら、
そうなるんですか、、。」


私と後輩ちゃんとの光景を見て
店長がそう言うので、
すかさず言葉を返す。



「そいえば、さっきのお客さん、
面白かったねー。
ねぇねぇ、結城ちゃん。
へい、店長ガール!!!」



無駄にいい顔と、無駄にいい声で
こちらに向かってそういってくる
三十路。
なんなの。バカなの。
そして、くそ可愛い、、、。
とゆーか、その、
何とかガールっての、
流行ってんの?怖いわ。




「やだー。店長。
それを言うなら、
へい、三十路ガールですよぉぉぉ。」



「あ、そっか!
ごめん、ごめん。」



へへッと照れ笑いをして、
素直に後輩ちゃんに言葉を返す店長。
止めてくれぇぇぇぇぇ。
店長、可愛い。可愛い。



「可愛い、、。」


不意に、心の声が漏れてしまい
慌てて口に手をやる。



「え、、え、、?!
結城ちゃん、、!?
か、か、可愛いって、、、
え、、?お、俺のこと?!」



「はぁぁぁぁ?
店長なわけないじゃないですか。
何言ってんですか。
なんなんですか?
バカなんですか!?
香奈先輩は、
私に言ったんです!!
三十路は、引っ込んでてください!!
とゆーか、香奈先輩が
可愛いです。無理です。
結婚してください。」

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