コラソン&ドフラミンゴ×ロー

□吸血鬼パロ
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「なァ…、脱げよ」
 白く細いローの指がドフラミンゴの首筋をなぞる。
「フフ…、誘ってんのか?」
 膝に乗るローの腰を抱いたドフラミンゴが口端を上げて笑い、ローの頭を引き寄せて口づけようとした。
「ンッ、違う…。早く…」
 焦らさねェで、もう早くくれよ。
 ローは近づいてきたドフラミンゴの唇を避けるように彼の顔を手で押しやって、誘うような香りを放つドフラミンゴの太い首に顔を埋める。
 血液が脈打つのですら解るような熱い精気と強烈なある種の匂いを放つドフラミンゴに、ローは堪らないといった表情でドフラミンゴの首筋を舐めてキスをする。
 何も言われないのを了承と受け取ったローがドフラミンゴの首を吸ってから唇を薄く開くと、普段はあまり目立たないローの牙が唾液に濡れて光って見えた。
「あまりがっつくんじゃねェぞ」
 ドフラミンゴはまだ未熟な牙を首に立てたローの頭を撫でると、ぴちゃぴちゃと音を立てて己の血を舐めはじめたローに伝えた。
 つい先日まで牙すら持たなかった未熟なローは、漸くヴァンパイアとしての成長を見せてドフラミンゴやコラソンから吸血の方法を教わったばかりだ。
 未熟とされるヴァンパイアの子供は、牙が生えるまでは普通の人間と変わらない生活を送っていても平気だが、成長をはじめると普段の食事だけでは足りない為に、新鮮な血液を必要とする。
 ローの成長のお祝いにドフラミンゴやコラソンは町から若い女を数人拐って来たけれど、ローは見知らぬ他人から吸血することを気味悪がって拒んでみせた。
 仕方なく自分たちから吸血させているドフラミンゴだが、成長途中のローはとにかく食欲が旺盛で、日替わりで吸血させているにも拘わらずに、ドフラミンゴとコラソンはほんの少し貧血気味であった。
「んっ、んく…、ぅんっ」
 舐めては啜り、啜っては舐めるロー。
 まだ足りないというように、先ほど傷をつけた場所にもう一度牙を立てたローは、思いきり噛みついた。
「いっ…てェ…」
「ん、ごめん…」
 毎度のことではあるが、慣れたものではない。
 牙だけを立てられるのならまだ微かな痛みだけで済むのだろうが、まだ小さな牙しか持たないローは牙だけでなく歯でもドフラミンゴを噛む。
 口の周りを真っ赤な血で濡らしたローがドフラミンゴに謝罪を告げると、首筋から溢れてドフラミンゴの服を赤く染めていく血を慌てて舐めはじめた。
「血よりもっと精のあるものをやろうか?」
 ドフラミンゴが妖しく笑う。
「美味いのか、それ?」
 赤く濡れた唇をペロリと舐めたローが首を傾げた。
 ローの後頭部を引き寄せて口づけ、血で濡れた唇を舐めて綺麗にしてやったドフラミンゴが囁く。
「やみつきになっちまうかもなァ」
 それほどまでに極上で甘美な時間が楽しめると伝えてきたドフラミンゴに、間近でドフラミンゴの眼を見たローが背筋をゾクゾクと震わせる。
 サングラス越しであっても、ドフラミンゴの眼に見つめられると身体が痺れて惚けるのだから、直接見つめられたらどうなってしまうのだろう。
 ローは恐る恐るドフラミンゴのサングラスに指を這わせる。
「フフッ、そう焦るんじゃねェよ」
 悪戯なその指を捕まえて、ドフラミンゴは軽く噛んでやった。
「ん…っ…」
 舐められて吸われると、指に与えられている刺激だけで言い様のない快感がローの腰から背中に走る。
「なあ、早く…」
 何でもいいから早く欲しい。
 サングラスを奪うことを諦めたローが、ドフラミンゴの胸に顔を埋める。
 人間より低い体温だが、鼓動はある。
 その鼓動にうっとりと目を細めていると、ドフラミンゴがローのシャツを脱がせた。
「ドフィ…?」
 全てを脱がされてもローは抵抗を見せない。
 此処ではドフラミンゴとその弟であるコラソンが絶対的な力を持っている。
 物心ついた頃から力関係を目の当たりにしているローは、逆らうことを知らないし逆らう気もない。
 ただただ従順であり、時に甘えと称して彼ら兄弟の力を借りる存在だった。
「ぁっ、くすぐった…」
 成長途中のローの身体はまだ中性的な造りをしていて、ドフラミンゴは芸術品を愛でるような手つきでローの肌に指を滑らせていく。
「やらしい身体だ…」
 指を追うように舌が這うと、ローの身体がビクビクと跳ねた。
 触れられた部分が堪らなく心地好い。
「は…ぁ…っ、ドフィ…」
 甘く酔った声で名前を呼ぶローに気を良くしたドフラミンゴが、ぷくりと膨らんだ胸に舌を這わせた。
「あっ…!」
「さァ、ロー…。どうして欲しい?」
「もっと…。もっと触って欲しい」
 こんな感覚は初めてだ。
 気持ちが良くて、ドフラミンゴに触れられる度に熱が上がっていく。
甘く切ない感覚に酔い痴れるローは、掠れた吐息を洩らしてドフラミンゴを見た。
「ドフィ…。キス、してくれ…」
 もっと触れ合いたくて、ローはドフラミンゴに抱きついてキスをねだり、舐めて欲しいと舌を出す。
「フフフ、可愛い奴だ」
 ドフラミンゴはちょんと差しだされたローの舌を舐めて吸い、キスを交わして深く舌を絡めた。
 キスの合間に洩れるローの声が、性的な動きに変えたドフラミンゴの手によって甘くすすり泣くような声に変わっていく。
 首筋に舌を這わせて吸い上げて紅い刻印を遺し、胸や腹にもキスマークを遺すと、まだ未熟ながらも勃ちはじめているローの男性器に手を添えた。
「あっ! そこは…っ!」
 一瞬だけ怯んだローが唇を離して、困ったようにドフラミンゴを見つめる。
「精通はしてるんだろう? だったら、気持ちよくさせてやるから感じてろ」
「ああぁ…っ…」
 上下に扱かれるだけの単調な動きなのに、初々しい反応を見せるローにドフラミンゴの熱も上がった。
 先走りで濡れた手は速い動きに変わって、ローの呼吸も荒くなっていく。
「あ、ああぁ、もうっ、出ちゃ…っ」
「いいぜ、イけよ」
 堪えられないというようにローがドフラミンゴにしがみつくと、射精を促すようにドフラミンゴが根元から先端までをきつく扱いて鈴口を抉った。
「ああああぁっ! あ、あっ、あぁ…」
 ビクンッと大きく跳ねた身体がドフラミンゴを掻き抱いて、大きな手の中に何度も白濁を迸らせる。
 絶頂の余韻が続くローの身体は暫くの間震えていたが、しがみついていた腕を解くと、潤んだ目でドフラミンゴを見つめた。
「ドフィ…」
 赤く染まった唇の隙間から見えるローの舌が、誘うように動いてドフラミンゴの名前を紡ぐ。
 惚けたように見つめてくるローの熱い頬に手を添えて、むしゃぶりつくようなキスを交わしたドフラミンゴがローの身体をベッドに横たえた。
 白かったローの肌はほんのりと赤く染まり、幾分か冷たい肌も今では熱を持っていて、身体を重ねるとドフラミンゴに火傷しそうな熱を与えてくる。
 ローの両手首をベッドに縫いつけて、ドフラミンゴは上下する胸に唇を落とす。
 長い舌でねっとりと舐め、突起を吸って片手はローの股間に移動させた。
「ああぁ、ドフィ…」
 濡れた陰嚢を揉まれる仕草に、ローが困惑したような声を出す。
 ローを見て笑ったドフラミンゴが、軽く唇を奪ったあとで首筋を吸う。
 薄く開いたドフラミンゴの唇から、白く光る牙が見えた。
「あっ、んっ」
 チクリとした感触が伝わると、続いてプツッと肌が音を立てて、ドフラミンゴの牙がローの首に傷をつけた。
「んああぁぁぁぁーっ!! ああっ、あっ、ああぁぁっ!!」
「お前の血は、甘いな…」
 甘いというよりも、少し青臭い。
 それでもそこら辺にいる女よりは美味だとドフラミンゴは言い、何度も白濁を迸らせるローの頭を優しく撫でてやる。
 最後にもう一口啜ろうとした時、ドフラミンゴの背後の扉がけたたましい音を立てて開かれた。
「ローッ!? すげー声が…って、テメェ…、ドフィ! ローに何をしたっ!!」
「コラソンか…。早いな」
 扉を開けて姿を現したコラソンが、ドフラミンゴに組み敷かれてベッドで身悶えているローに慌てて駆け寄る。
 荒い呼吸を繰り返して、頼りない目でコラソンを映しているローの頬をペチペチと叩き、血を流す首筋に手を当てて傷を消した。
「ローはまだ子供だそ!? 手を出すなんて…」
「フッ。子供と思っているのはお前だけさ」
 ドフラミンゴはローの白濁で濡れた手でコラソンの手を掴み、衰えを見せずに勃ち上がったままの男性器を掴ませる。
「あぁ…、コラさん…」
 コラソンの姿を捉えたローが、手を伸ばして首に腕を絡めて抱きついた。
「あ…、おれ…。きもちぃ…っ…」
 理性の飛んでいるローはコラソンの首筋に顔を埋めて、身体を摺り寄せながら小さな牙を立てる。
「…ッ、ロー…」
 覚醒はまだらしいローだが、吸血されている間は多少の快感が与えられる。
 クラクラとする意識とローから発せられるある種の香りに、コラソンは顔を顰めながら熱い身体を抱きしめた。
「お前が手を出さないなら、おれが先に手を出す。それだけの話だろう? 素直になったらどうだ?」
 反応を見せかけている股間を指摘して笑ってやれば、キッとドフラミンゴを睨みつけて、ローをきつく抱き寄せたコラソンが血で濡れた赤い唇を奪った。
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