book
□いちまーつの冒険
3ページ/8ページ
遊園地に到着し、まず始めに動いたのは十四松だった。
「一松兄さんいくよーー!!」
「えっ、どこに?」
「あっ!あんにゃろー行動が早いなおい!」
「僕らもついていこう!」
たどり着いた先には、この遊園地のメインとも言える、ジェットコースターだった。
「え……まじかよ。」
「は、初めからこれに乗るの!?まだゲート入って10分もたってないよ!?」
「はいはいはーい!乗りまーす!」
「6名様ですね。持ち物や身に付けているものはこちらにお預け下さい。」
スムーズにジェットコースター乗り場まで案内されていく六人。成り行きで断れなかった者もいた。
コースターに二人一組で乗っていく。ジェットコースター乗り場までずっと一松と手を繋ぎっぱなしだった十四松は先頭に、その後ろにおそ松、カラ松の二人と、チョロ松、トド松の二人が座った。
「くっそー、十四松の奴、いつの間にあんなに行動力高めてやがったんだーっ!」
「skyが俺を呼んでいる…!」
「チョロ松兄さんどうしよう!僕絶叫系ダメなのに成り行きで乗っちゃったよ!!」
「おおお落ち着くんだトド松!目を瞑っていればななななんとかなる!!」
「一松兄さん怖くないすか?手、握っててもいいよ!」
「……俺乗るって言ってないんだけど…。」
ぎゅっと一松の手を握る十四松。何故か恋人繋ぎであるが、一松はそんなことより降りることを優先したいようだ。
プルルルルルルル…という音を合図にコースターがゆっくり動き出した。
「うううう動いてる!動いてるよチョロ松兄さん!!」
「ももももちつけトド松ううう!!」
「十四松ってば一松とめっちゃいい雰囲気なんですけど!羨ましいんですけど!!」
「飛びたつぜ!自由の空に!」
「さっきからうっせぇんだよクソ松!こちとら緊張してんだよイラつかせんnうわあ"あ"あ"あ"あ"あ"!!」
「ひゃっほぉおおおぅ!!」
速度をぐんぐん上げながら急降下していくコースター。約三名は地獄のような悲鳴をあげている。
(あ、死んだ…。)
→