六つ子と合コンでキスをする話。

□黒の革ジャンの人
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えっと、黒の革ジャンの人だ。
革ジャンにドクロのベルト、スキニーパンツ
正直苦手なファッションだ
他の人は白シャツにピンクのネクタイの人と
あとの4人はおそろいのパーカー着てるのに
何でこの人だけ革ジャンにタンクトップなの〜。
お願い早く席替えを!と心の中で願っていた。

「・・・・・・」
私が黙っていると

「ふっ、無口な子猫ちゃんだな、このギルドガイに緊張しているのかい?
やはりリードしていくのはこのカラ松の役目かな?」

「はあ・・。別に緊張とかしてないですけど・・」

「・・・・・あ、そうか。えっと、仕事は何をしているのか?」

あ、普通に戻ったと心の中で思って、どういう人なんだろうとちょっと不審に思う。

「普通の会社員です。顧客管理とか役所に申請の書類作ったりとか」

「そうか、俺も、この間リトルブラザーに連れられて聖職を求める者が集う場で、事務職を求めると伝えてきたばかりだ
ガールの話、詳しく求めよう」

「えっと、弟さんとハローワーク行ってきて
面談で事務職希望してきたから、私の仕事の話を聞きたいと行くことでしょうか?」

「そ・・・そうだ」

はあ、わかりにくい。というか痛い。
なんとかしてと思うも、
他の人は、それぞれの兄弟と盛り上がっていて
楽しそうにしているので
席替えはしばらくなさそうだ。

料理や飲み物も運ばれてきて、
とりあえず、皿を並べたり、料理をまわしたりする。

「コチラの料理、鉄板お熱いのでお気を付けください」
と言って店員さんが熱々の鉄板に乗ったサイコロステーキを渡そうとすると
隣の男の人が突然ガタンと立ち上がり、店員さんにガツンと当たる。
店員さんの持った鉄板が、ずり落ちる。

熱い鉄板が隣の席の女の子に当たりそうになり

思わず素手で鉄板を掴む。
あまりの暑さに手を離しそうになるが何とか
テーブルにガタンと置いて。一安心する。

「えっ、大丈夫?」ととなりの席の女の子が心配してくれる。

手がジンジンと熱かったが、ここで騒ぐとみんなが心配したり、罪悪感を持ってしまうと思い。

「大丈夫大丈夫、直接はそんなに触ってないから」と笑って答える。

みんなが安心したように、良かったとか、店員さんもすいませんと謝ってくれる。

その時に、
「お前はバカか!」といきなり目の前で言われて
手をグイグイ引かれて連れて行かれる。

えっ?何?何?と動揺していて
よく見ると、さっきまでとなりに座っていた
カラ松さんだった。

洗面所まで連れて来られて
流水の中に手を掴まれて冷やされる

自分でも思った以上に手が熱くなっててビックリする。

「ありがとうございます。でも大丈夫ですから」

手を振りほどこうとしても

「女の子なのに、直接鉄板を触るなんて無茶をするな!あとが残ったらどうするんだ!」
カラ松さんは必至になって怒っている。

「す、すいません・・・」
さすがに気落ちすると

「あ、感情的になってすまない。いや、君のおかげで誰も怪我せずに済んだのだな、偉かったな、でも女の子が無茶をするのは良くないぞ」
今度は優しく謝ってくれる。

「ふふっ、今度はなんだかお兄ちゃんみたいになってますよ」

思わず笑って言うと
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