短篇
□少女マンガの男の子。
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私も、少女マンガは好きだし、
チョロ松がノリノリで聞いてくるので面白くなって
ペラペラしゃべりはじめた。
「えー。おそ松は、自分勝手で俺様だけど、ここぞって時に男らしさを見せてホロリさせるタイプだね、
少女マンガでは、クラスの中心男子と、おとなしい女子って言うのは鉄板かも!」
チョロ松は納得しているようにフムフム聞いている。
「カラ松は、誰にでも女の子に声かけるチャラ男だけど、本命にはぶっきらぼうで口が悪くなったりして、お前は特別みたいな事言ってハッピーエンド的なタイプかな〜。」
「十四松は、あの元気のよさと純粋さで、孤独な女の子とか、クラスのはみ出してる女の子とか救って女の子に好かれたりするタイプかな」
とペラペラ少女マンガに添って分析すると、
チョロ松は、納得しながら、
「少女マンガ読んだことないけど、
なんかわかるかも〜女の子って深い〜」
と妙に興味を持って納得している。
「トッティは、あのとおり、女の子の友達も多くて、クラスの中心的な人物だけど、
兄弟の一番下ってことで、兄さんたちには敵わない的なコンプレックスもってて、
それが女の先輩キャラをくすぐったりする話とか多いかも!」
とそこまで話すと。
チョロ松は、
なるほどね〜。
そういや、少年漫画の女の子キャラもそんなもんかもな〜。
としきりに感心している。
「それで??」
となんだか期待に満ちた目で私を見てくる。
「え??」と聞くと。
「それで、僕は少女マンガだったら、どういう位置なの??」
と楽しそうに聞いてくる。
私は、心底えーーーっと悩んだ。
「チョロ松?うーーーん。真面目男子だけど、
優秀でもない、クールでもない、
大家族の長男でもなければ、末っ子でもない・・
適度に人付き合いよくてクラスでも、好かれても嫌われてもいない・・・
・・・・ゴメン・・何も浮かばない・」
というと、
「いや、そこまで兄弟がなにかに当てはまるなら、なんかあるだろ!!」
とツッコミがはいる。
「だって、あんまキャラたってないし、
チョロ松タイプはせいぜい、クラスを仕切る脇役か、少女マンガの相手役の友達くらいのタイプしか思い浮かばないもん!」
とついつい本音で話すと。
ガックリ頭を下ろしながら、
「そうか、やっぱり俺は主役にはなれないタイプなんだな」
「あいつら、なんだかんだ言って人目ひくもんな〜」
などいじけたことをブツブツ言っている。