STARLIGHT

□Say U Say Me
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目の前の鉄板に美味しそうなコプチャンが広がっている。

「ねえ、ヒョガこれのどこが美味しいの?」

ん?君は誰だ?
顔がぼやけて見えない。
誰だかハッキリしないが、コプチャンの良さを分からないとは随分残念なお方だ。

「美味しいから好きなんでしょ」

「ええ…信じらんない…」

人様の好きなものになんてケチつけるんだ。

「気に入らないなら俺が全部食う!!!」


バンッ

「っ!!?!」

信じられない痛みと驚きが俺を襲った。

「ハンサンヒョク、お前は夢の中でもなにか食ってるのか?」

「え?あっ、いやその…」

どうやら夢だったらしい。
怒りの眼差しでこちらを見つめてくる先生にすみませんと一言。
次はないぞと授業を再開して教卓に戻っていく。



「何食べてたの?」

明らかバカにしている表情で隣の席のヒカリが聞いてくる。

「お前今絶対バカにしてるだろ」

「してないよ〜」

「鏡で顔見てみろよ」

「え?なにそんなに可愛い?」

「バカなの?」

「授業中に寝言叫ぶほどでは」

「バカにしてんじゃん」

「あ」


俺達はいつもこんな感じ。
ヒカリは幼稚園からずっと一緒だ。
ひまわり組から今では3年9組まで、いわゆる腐れ縁。

いつも見せるヒカリのぐしゃっと笑う顔は嫌いじゃなかった。
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