他SS

□全ての感情を忘れるために
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「俺の部屋、行こう」
「うん」

オビはトロウを部屋へ案内した。
至ってシンプルな部屋だった。
オビらしい、そう思う。

「後悔、しない?」

最後の確認の言葉。
オビは、もし白雪を奪おうとしたら絶対に
後悔すると思っているから。
トロウがこんなかたちで自分とすることを、
して後悔しないか、とても不安に思っていた。

「しないよ、オビ。これは私が望んだことさ」
「そっか……」
「オビは後悔しない?」
「どうだろうね」
「ははっ、それでいいよ」

別にヤったって平気な相手だから。
それでいい。

「オビ」

オビ、と名前を呼ぶ。これは開始の合図。

夢中になって、全ての感情を忘れて……
今夜だけでも、少し荷を下ろそうじゃないか__
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