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□猫と烏の奪い合い
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「と、いうことで今日と明日、俺らのマネージャーになってくれることになったほたるだ」

『どうも』

「宜しくお願いシアース!!」


……………え?


「いやぁ、ほたるがマネになってくれるなんて」

「よ、よよよよよよよろしくお願いします!」

『あ、はい。宜しくお願いします』


え?


「ぶふっ、山本どもりすぎだろ」

「わ、笑わないで下さいよ!」

「宜しく、ほたる」

『研磨さん、宜しくお願いします』

「困ったことがあれば言えよ!」

『あ、はい。ありがとうございます、夜久さん』

「改めて、ヨロシク」

『はい、黒尾さん』

「んー……そうじゃなくて黒尾キャプテン、って呼んでみ?」

『はぁ?』

「クロ、キモい」

「セクハラはやめろ馬鹿」


研磨さんと夜久さんに挟まれる

これは守ってくれてるんだろうか

というか

え?


「烏野(ウチ)のマネをいじめないでもらえるかな?」

「おやおやこれはこれは、烏野の。ほたるはいま音駒(ウチ)のマネなんですがね」


急に現れた澤村さんの恐いぐらいの笑顔

それに負けじとにっこりと笑む黒尾さん

バチバチと見えないはずの火花が散るなか研磨さんと夜久さんに腕を引っ張られて隅の方へ移動する

避難させてくれたんだろうか

というか

え?


「ほたる、大変だね」

『そうですか?』

「現実を見ろ。めちゃくちゃ面倒臭いだろ」

『まぁ……ソウデスネ』

「悪いな、なんか色々と申し訳ない」

『いえ、それはウチもそうですし』


言いながら向こうで縁下先輩に首根っこを掴まれながらジタバタと暴れる田中さんと西谷さんを見る

練習始める前から疲れるようなことをするなんて

というか

え?


「あー……なんか悪いな、ホント」

『あの、気にしないでください』


向こう側

田中さんや西谷さんの隣で蛍が楽しそうにこちらを見ている

なにあの顔

めちゃくちゃムカつくんだけど

というか

え?


「ほたる、やっぱり烏野(ウチ)んとこに戻ってこい」

『え』

「駄目だからな、先生にもちゃんと話つけたんだから」

「そんなの関係ない。こんな主将がいるとこにほたるを置いておけるか!」

『はあ………』


いつの間にか目の前に立っていた澤村さんと黒尾さん

なにやら白熱したらしい

澤村さんと黒尾さんの服がどこかボロッとしているようにも見えるのは気のせいじゃないはず

主将達の声を聞きながら向こうをちらりと見てみる

そこにはさっきよりも心底楽しそうにこちらを見る蛍

というか

え?


「ほたる、顔が恐いよ」

「おぅ、恐いな」

『仕方がないですよね、許してください』


蛍を睨む私を見た夜久さんが困ったように笑う

とりあえず

宮城に帰ったら蛍にはしばらく食後のデザートを作らないことに決めた


「ほたる、戻ってこい!」

「ほたる、ここにいろよ!」

『……………………………はぁ』



▽▽▽▽▽▽

東京合宿でなぜか音駒の代理マネをさせられることになったほたる。だけどそれについていけず(受け入れられず)始終頭に疑問符が浮かぶほたる。ほたるがマネになって喜ぶ音駒の部員と、それを激しく嫌がる烏野の部員。たぶんきっとこのときの烏野は強かったに違いない。色んな意味で。そして、ほたるの災難を遠目から見ていた蛍の傍でずっと山口はハラハラしていたに違いない。たぶんきっと澤村と黒尾は合宿が終わるまでずっと言い合ってる。とりあえずほたるに代理マネは今後一切させないことを主将権限で決めた。

まずはリクエスト有難う御座います!そしてupがだいぶと遅くなり申し訳ありせん………。この度はもしもほたるが音駒の代理マネをしたら、ということで、このようなかたちとなりました。いかがでしょうか?気に入っていただけたなら幸いです。更新が偏りがちでとても申し訳ないです……。これからも頑張りますのでどうか宜しくお願い致します 。ではでは……。


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