ひだまりの日々[完結]

□八刻
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 「親方様〜名無し〜お待たせいたしました〜。
あら?親方様どうかなされました?」

 「いや、何でもない。」

 「気のせいかご機嫌斜めのような〜」

 「何もないと言っておろう……買い物も終わった。そろそろ屋敷に向かうとしよう。」

 「そうですねぇ〜そろそろ出発しないとお屋敷につくのが夜になってしまいますね〜。」

 「じゃあ皆で帰ろうか?
あっ、そうだ!皆にお土産があるの!」

 「これなんですかー?!」
 「キラキラしてるなー!」
 「きれいズラー!」

 名無しが袋からとりだしたのはカラフルな砂糖菓子。

 「すごく綺麗でしょ!付いてる紐がくじになってるの!先が赤かったら当たりだよ。」

 皆にひとつづつ配り終えた。

 「ただ食べるだけじゃつまらないから、当たりの出た人のお願いをきかなきゃいけないルールつけるのどうかな?当たりが入ってるか解らないけど。」

 「あら〜楽しいわね〜さっそくいただきましょ〜」

 菓子を食べるとハズレばかり。

 「ハズレましたー。」
 「おらのもハズレズラ。」
 「俺のもだー!」

 「やっぱりそんなに都合よく当たりなんて出ないよね〜。」

 「うふふ〜そうね〜。」


 「……吾輩のこれは当たりか?」

 土蜘蛛に握られた紐は赤色をしていた。

 「凄い!土蜘蛛おめでとー!それじゃあ土蜘蛛のお願い事聞かなきゃね!
なんなりとお申し付け下さい大将様!」

 「すぐに願いを言えと言われてもな……せっかくの機会だ、よく考えて使うことにしよう。」

 「それもそうだよね。お願い事、後で聞かせてね!じゃあお屋敷に帰らなくちゃだ。」

 こうして桜町での買い物も終わり家路についた。
 
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