ひだまりの日々[完結]

□六刻
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 宴も続き、時刻は日付を跨ごうとしていた。
 集まった妖怪たちも名無しに声を掛け帰って行く者も多くなってきた。

 「それじゃあ、私もそろそろ帰ろうかな。」

 (何?!今名無しに帰られては次いつ来るか解らないではないか!大ガマは……こんな時に寝ているとは!!……吾輩が言わねば…)

 「っ……今宵は屋敷へ泊まってゆけばよい。部屋を用意させよう。」

 「えっ、でも悪いよ。着替えも持ってきてないし。」

 「……そうか……では…その……」

 「ねぇ〜。名無しはさっき話していたお仕事は明日あるのかしら?」
 (でかしたぞ!えんらえんら!)

 「ううん、今は夏休みを取ったから10日はお休みなの。」

 「あら〜。ならその間はこちらにとまったら〜?旅行だと思って〜♪
それとも殿方との予定でもあるのかしら〜?」

 (?!!)

 「ないよ〜……悲しいことに。」

 (……心臓に悪いではないか……)

 「それなら丁度いいじゃない〜。荷作りしてお屋敷にいらっしゃいな〜。」

 「いいの?じゃあ準備してこようかな。」

 「ならばえんらえんら、名無しの支度を手伝ってやるといい。」

 「大丈夫ですよ〜親方様〜。名無しはちゃんと戻ってきますからぁ〜。」

 「わっ、吾輩はそういうつもりで言ったのでは!!」

 「そうですか〜?でもその方が名無しも早く準備できそうですよね〜。」

 「私も助かるからついて来てもらってもいいかな?」

 「えぇ〜喜んで〜。では行って参りますねぇ〜。」

 「あぁ。待って居るぞ。」

 (親方様ったら解りやすいわね〜うふふ。)
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